2017年7月16日日曜日

日本にて (17)飯綱山を下りる








たとえ2000メートル弱の山であっても、
今回の長野への旅での飯綱山登山は
私にはとても貴重かつ楽しい体験でした。


私より先に山頂に着き、食事を済ませていた
おじさんが中社方面に下りるというので、
私もあわてておにぎりとサンドウィッチ
をのどに押し込んで彼のあとに続きました。


だってやはり初めての山で、

一人で下りるのは
ちょっとこわいです。


なので同行させてもらったおじさん、
(お名前は刈和さん)と一緒に
今度は中社方面に下りる登山道を行きます。









ずっと雲にかくれていた高妻山
が姿を現わしました。







きれいな形をしています。


刈和さんいわく、飯綱山は日本二百名山
の1つで、この高妻山は百名山の1つ
なのだそうです。







飯綱山には何十回も登っている
という刈和さんは73歳。


おれは40代で死にかけたんだよ。

と話してくれたお話。


何でもお酒の飲み過ぎで40代で
急性膵炎で入院、
集中治療室に入って、
一般病棟に戻った時、主治医に
地獄を見て来たか?
と半分冗談で言われたのだそうです。


それ以来お酒はきっぱりとやめたのだと。


そこまでの体験をすると、きっぱりと
やめられるのでしょうか。

彼自身も意思の強い方なのでしょう。


刈和さん、私がブナの木を見てもわからない
と言ったものだから、途中で進路変更、
じゃあブナの木を見に行こう、
ついでに小川のそばを歩いて下りるか?










ということで私は刈和さんにくっついて、
どんどん山の中を歩きます。


山の草や木を「友だち」と呼び、
かわいく咲く高山植物の名前を知らない
ことをすごく残念そうに話す刈和さん。








もう思い出せない、この木は
何の木だったっけ‥‥。

かなりの樹齢でしょうね。


私がこうやったところを写真
に撮ってあげるよ、
とおっしゃったけど、
私は逆に刈和さんに腕を回してもらった写真
を撮らせていただきました。









たらの芽。

刈和さんは春にはたけのこ掘り
や山菜摘みもされるそうで、

今年もたらの芽の天ぷら、食べたよ。







この水は飲めるんだ、
これが中社の御神水になってるんだよ。


と刈和さん、途中でフキの葉を巻いてそれに
川の水をすくって飲んでいました。


せせらぎに沿った小道はすばらしい
ハイキングコースで、
刈和さんも、こんないいルートなのに
観光協会のパンフレットにも載ってない、
もったいないよ、と。


山と自然が好きでたまらないのですね。








山の下りは割と急でしたが、
登山ルート自体は下りやすいものでした。

それからのハイキングはかなり長い時間
歩いていたようです。


中社に到着。








山や木に神が宿ると信じ、
それを崇める、
日本のすばらしい自然信仰です。











刈和さんの言ったとおり、
手水舍にはこんな言葉が。














ガーミンを見たら、下りとハイキング
で6キロ近く、時間は4時間近く
かかっていました。


飯綱山の登り下りとハイキング
で全走行距離はほぼ10キロ、
時間は6時間ちょっと。


清々しくて、いい運動でした。












ということで奥社には行けませんでしたが、
今年も戸隠中社にはお参り出来ました。





✨  ✨  ✨



ところで日本にいる間、NHKの朝の番組、
にっぽん百名山をよく観ていましたが、
アメリカに戻る直前に観たのが
ちょうど高妻山登山でした。


私が数日前に見て来た山です。












いつか登れるかな?




✨  ✨  ✨



それにしても見ず知らずの私
をずっとガイドしてくださった刈和さん、
本当にありがとうございました!


エネルギーを使った後はアミノ酸
を補給しないといけないって
薬局の女の人に言われたんだ、
とアミノ酸入りのジェルを携帯して
いらした刈和さん。


ちょうど私がジムでのエクササイズの後に
飲む、アフターワークアウトのアミノ酸
と同じことです。


お一人暮らしなのかどうかはわかりませんが、
体や栄養のこと、登山の際に身につける
シャツの素材のことなど
(コットンはだめなんだ、こういう時は。
汗をかいてもすぐに乾かないからね)、
ご自分なりに色々考えて暮らして
いらっしゃることに感心しました。


1日に3万歩歩くことにしているのだとも。



旅は、いえ、登山は道連れ、
刈和さん、
本当にありがとうございました!


100倍楽しく登れた私の
飯綱山登山でした。




















0 件のコメント:

コメントを投稿