2017年11月30日木曜日

久しぶりのラザニアです








今日は映画に行くのは決めていて、
映画が始まるのが1時25分。


ジムのヨガのクラスは6時から。


映画を観終わって、家に戻ってから
食事をしては、ヨガのクラスに遅過ぎます。


ということで、映画を観に行くまでに
ランチを済ませておこうと、
朝一でトレイダージョウとホールフーズへ。


ラザニア用のモッツァレラとリコッタ
チーズはトレイダージョウで、
出かけたついでにホールフーズで
ミルクやヨーグルト。


ミートソースは作ってあったので、
ラザニアのパスタをゆで、
ホワイトソースを作り、
あとはパイレックスの耐熱皿に
順番にしいていくだけ。


今日は時間もなかったので、
いつも作る3層ではなく2層にしました。









何とか焼き上がり、
余裕でいただけました。


久しぶりのラザニアは
やっぱり美味しいです!


ミートソースのパスタも美味しいですが、
私はラザニアの方が好きです。


ミートソースだけ作ったのがあれば
そんなに手間はかかりません。



ラザニアを食べて、コーヒーも飲んで
ゆっくりしてから映画館に
向かいました。






The Florida Project と禁じられた遊び









先週の木曜日には 
Three Billboards Outside Ebbing, Missouri
を観て、今日は
The Florida Project 
を観に行きました。


日本語のサイトやブログを見たら、
楽しい映画、
心あたたまる物語
といった感想が載っていましたが、
私はタイトルやフロリダの明るい青空
とは裏腹に、
まるでドキュメンタリーを見ているかの
ような暗い気持ちになりました。

これがアメリカの現実。


確かに主演と言ってもいいくらいの子役、
ブルックリン・プリンスちゃんの演技には
もう感服ですし、
あとの2人の子役たちも含めて、
この映画は彼らで「もって」います。


でも映画の舞台になっているモーテル
の「住人」たち、宿泊客たち、
町を行く人々肥満、タトゥー、タバコ)
の姿があまりにも今のアメリカを
象徴的にあらわしていて、
私にはもうドキュメンタリーにしか
見えなかったのです。



在米日本人も含めて、
大都会のきれいでリッチな人々の風景
しか知らない、旅行に行っても
貧乏人や得体の知れない人たちが泊まる
安いモーテルではなく、
名の知れたホテルにしか泊まらない
人たちには縁のない世界、
想像もつかない
アメリカの現実が描かれています。


⭐️


映画館を出て、家に戻る車の中で
私はふと、古いフランス映画
「禁じられた遊び」
を思い出していました。


「禁じられた遊び」は
第2次世界大戦下のフランスの片田舎
での出来事を描いていますが、
ポーレットとミシェルが十字架を盗んでは
自分たちの墓場に立て続けるという遊びは、
「フロリダプロジェクト」
で子供たちが繰り返すいたずらでしょうか。


最後に戦災孤児と申告されていた
ポーレットは、孤児院に入れられるべく、
警官に連れて行かれますが、
この映画のシングルマザーの子供である
ムーニーも、
警官とともに来た慈善団体?
の女性に母親から離されそうになります。


でもその時に起こったことは‥‥。


ラストシーンは監督が
ゲリラ撮影をしたそうです。



第2次世界大戦は実際の戦争ですが、
現実の今のアメリカの貧困層の生き抜く道は
これもある意味戦争みたいなものかも知れません。




⭐️



この映画で出てこなかったのは
セックスと暴力です。


1回だけ、ムーニーの母親が
同じモーテルに住む、
自分の子供の「悪友」の母親を殴るシーン
がありますが、それだけ。


ムーニーの母親は実は売春をしている
のですが、
それは最後の方で、
携帯から電話をして男を呼び、
その客の話す男の声が、ムーニーが
お風呂に入っている時に聞こえることで
わかります。


母親が「仕事」の間、
ムーニーはいつもお風呂に入らされて
いたのです。


モーテルを去る父子からもらった
おもちゃの動物や人形を
いっしょにお風呂に入れてる間に。



そして救いのないアメリカの貧困層の
人々を描いてはいても、
観終わって後味が悪くないのは、
ウィレム・デフォー演じるモーテル
のオーナーをはじめ、
ムーニーの若い母親も、
近所の貧しい母親たちも、
子供たちに彼らなりの愛情を注いでいること
がスクリーンから伝わるからでしょう。



監督のショーン・ベイカーの作品、
私は初めて観ましたが、
なかなか興味深い作品を作っているようで、
好きになりました。



あぁそれにしてもアメリカの現実。


先週観た映画といい、救いがないです‥‥。


がその分、映画にするネタがいっぱい
あるのでしょうね。































2017年11月28日火曜日

幸せってなんだっけ?


幸せってなんだっけ?『世界幸福度ランキング上位13ヵ国を旅してわかったこと』


「あなたは今、幸せですか?」この質問に間髪入れずに「もちろん!」と答えられる日本人は一体どのくらいいるのだろう。かくいう私も、考え込んでしまう。幸せってなんだっけ。ドイツ人女性のマイケ・ファン・デン・ボームもそんな疑問をもった1人。これから紹介する『世界幸福度ランキング 上位13ヵ国を旅してわかったこと』の著者である。
 本書は、OECDの幸福度調査でトップ13にランクインした国々を巡り「幸福とは何か」をリポートした渾身(こんしん)の一冊。ここでの13ヵ国とはすなわち、コスタリカ、デンマーク、アイスランド、スイス、フィンランド、メキシコ、ノルウェー、カナダ、パナマ、スウェーデン、オーストラリア、コロンビア、ルクセンブルクのこと。北欧と中南米の国が大半、それにヨーロッパの小国とオセアニア、北米の大国という縮図からは一体何が見えてくるのだろう。
 彼女はこの旅を通じ、各国の専門家から市井の人々まで、述べ300人にインタビューを行った。彼女と旅を共にするように、私もまた本書を読み進めながら知らない誰かの幸福論に耳を傾ける。すると、自分のなかにも「あれ、もしかしたら幸せってこういうことだったんじゃないか」という感覚がよみがえり始めたのである。
 特に印象的だったのは、コスタリカの章に登場するカーチャ・エスキベル・ヌニェス。彼女は首都サンホセ郊外に建つ「掘っ立て小屋」のような家に子供たち4人と住んでいる。この掘っ立て小屋は実は不法建築物(!)で、となり村に住む父親は片腕を失ったために家族を養えない。水は隣人からもらっているし、子どもたちは国からの支援なしでは生活ができない。そんなカーチャに対し、著者マイケは普段は滅多にしない直截(ちょくせつ)的な質問を繰り出す。「これで幸せ?」
 すると、カーチャは目を輝かせてこう答えたという。「もちろんよ。私たち、お金はないけど幸せだわ! 幸せになるには、落ち着いた暮らしと友達、それに家族がいればそれで十分。コスタリカは確かに貧乏だけど、私たちは幸せ。家族と神様がいるもの。」彼女の言っていることが、ほとんど全てだなと思った。幸せって、そうだ、そういうことだったはずなのに。今の日本では、それを実感することは、なぜだかとても難しい。なぜなんだろう?
 お金があれば幸せなのだろうか。街にはあらゆるものがあふれ、私たちはいつでも何かが欲しい状態。効率化することが幸せなのだろうか。パソコンがあればもはや買えないものはなく、ロボットやAIは人間の代わりにたくさんのことができるようになっている。
 もちろん、この国で私たちが受けている恩恵は多くある。それならばなぜ、こんなにも、私たちは窮屈なんだろう。私たちは、どうしてこんなに幸福を感じづらくなってしまったんだろう。私たちが目指すべきところはどこなんだろう……。胸に去来するたくさんの問いに、この本に登場する13ヵ国の人々は、皆それぞれの幸福論でときに静かに、ときに情熱的に私を諭してくれた。

これは今日の朝日新聞のコラムから(一部抜粋)


⭐️      ⭐️     ⭐️



しあわせ〜って 何だぁっけ 何だぁっけ

ポン酢しょうゆはキッコマン


という明石家さんまさんのテレビCMは、
何と1986年のものでした。


当時私たちはまだ日本にいて、
このCMは歌詞もメロディもシンプルで
私はすぐに覚えてしまいました。


 CMに出て来る湯気の立つ
ほっかほかのお鍋。


あの頃はかろうじてまだ、
家族そろって夕飯にお鍋を囲むという
「画」が一般的な家族の風景だったのでしょう。



お父さんはビール、

家族のみんなが次々とお箸でお鍋の具を
自分のうつわに取る。

うわっ、熱い!

ほら、鶏、椎茸も食べなさいよ、

えのきばっかり、取らないでぇ。


そんなわっちゃわっちゃした会話
が弾む食卓。


それももう遠い過去のお話。



もちろん今でもこんな食卓風景がある
おうちもあるでしょう。


でもいったい、どのくらい?



今日の朝日新聞のコラムを読んで、
ふとまたこのCMソング
を思い出したわけです。



ライターが最後に書いている

「‥‥それならばなぜ、こんなにも、
私たちは窮屈なんだろう。
私たちは、どうしてこんなに幸福を
感じづらくなってしまったんだろう」



自殺願望をツイッターに書いたばかりに
残酷な殺され方をされてしまった、
9人の若い男女。


日本社会の「窮屈さ」「生きにくさ」
は程度の差こそあれ、私が若い頃から
感じていたことです。




だからアメリカに住み続けている
わけですから。


「幸福」のハードルを上げ過ぎて
いませんか?

今の日本人。



でもそのアメリカだって
若年自殺は多いし、
アルコールやドラッグに溺れる人も多いです。



幸福度調査でランクインした
13カ国。


メキシコ、パナマ、コロンビアが入って
いるなんて!


あんな「貧しい」国が。



北欧はまあ納得がいきますが、
大国でランクインしたのが
カナダとオーストラリア。


それもわかるような気がします。



この調査自体がどういう基準で
選ばれたのかはわかりませんが、
少なくても、アメリカと日本は
13位までには入っていないということです。



先週のサンクスギヴィングが終わって、
あちこちのブランドから
ブラックフライデーのセールの
メールのラッシュ。


それが終われば今度は
サイバーマンデーセール。


メールを開ければ目を見張るセール
のオンパレード。



ついオーダーしそうになって、
いや待てよ。


こんなセールに踊らされてはだめ。



コスコからのメールには何と
ローレックスのセール!


600万円のローレックス!


相手は買わせることしか考えていない
ですからね。


サイバーマンデーセール、
私はいつも買うハチミツ屋さんと、
いつもオーダーするコーヒーだけにしました。



保険屋さんのダナのオフィスに
飾ってあるフレームに入っている言葉は、
「幸せはものじゃない」。



健康と家族と友だち、
自分の時間、
もちろんたくさんではなくても
お金も必要です。



でも見栄なんてないし、世間体も気にしな〜い。


はぁ〜、これで十分さぁ〜。
(沖縄弁のつもり。
平良とみさんの口調が懐かしいです)















御岳百草丸








ここのところどうも胃の調子が良くなくて、
正露丸以外、わが家には薬というものがないし、
で、今年の夏に日本に帰った時、
長野で、善光寺さんの参道にある
昔ながらの薬局で買った
これを思い出しました。


百草丸のことは元々、
長野の友人のさゆちゃんに教えてもらって
知ってはいましたが、
買ったことはありませんでした。


この時入った薬局の店主の奥さんが
とても感じのいい方で、
お茶を出してくださったり、
健康についての話をしたりしていて、
ついでと言ったら言葉がよくないですが、
何となく買ってしまったのでした。


これを昨夜食後に飲んでみたら、
何だか胃がすっきり。


吐き気もおさまりました。


たまたまおさまる時期だったのかも
知れませんし、
お薬が効いたのかも知れませんが、
いずれにしろもう少し続けて
飲んでみようかと思います。



歴史をひもとけばかなり古くから伝わる
生薬のようです。



✨ ✨ ✨


先日もCNNで、アメリカ人の
抗生物質の摂り過ぎのおそろしさが
取り上げられていて、
その中で人類には最後で最強の抗生物質は
マヌカハニーではないかという
ニュースが載っていました。


アメリカ人は薬で治すことしか
考えないので、
医者もすぐに抗生物質を処方するのですね。


でも菌と抗生物質はいたちごっこ。


どれだけ強い抗生物質ができても
結局、それに抗体ができてしまう菌が
生まれるのです。



マヌカハニーも百草丸も
体にやさしい自然の<お薬>です。


私はこっちの方がいいかな。



2017年11月26日日曜日

今日は8キロ走りました









ジムには週に5日行きますが、
週に1回は5キロ以上を走りたいと
思っています。


だいたい土曜日に走るようにしていますが、
土曜日に走ることができなかったので、
今日は走りに行きました。


今日は、いつもの公園ではなくて、
うちからは少し走らないとたどり着けない
のですが、
トレールを走りたくて、
早い時間にスタートしました。



前に一度だけ走ったことのある
トレールですが、
⬆️の写真のようなトンネル?
を見たのは初めてです。


ここはかつては川だったのでしょう。


そこに洪水を防ぐダムが造られました。








こんなトンネルも。









こんなサボテンに黄色い花が咲いています。








距離などの表示も看板も一切なし。

ただ、犬のフンは持って帰ってください、と。









この先はいったいどこまで続くのかしら。









ホピのオライビのレースのコースは
ほとんど砂地でしたが、
小砂利混じりの砂地も足を取られて
走りにくいです。


アップダウンあり、砂道、
小砂利道、
縦横に走るトレール、さてどっちに
行こうかという楽しさ。


いくらでも、どこまでも走れそう。







とは言うものの、
家人も仕事から帰って来るし、
ランチの用意もある。


ということで、
今日は5マイル(8キロ)で終了。











1時間11分もかかりました。









最初の1マイルと最後の1マイル
に時間がかかりました。


が、まあ良しとしましょう。



外を、そしてトレールを走るのは
やっぱり気持ちがいいですね!



68歳で大阪マラソンを4時間半で
完走した寛平ちゃんには程遠いですが、
私も頑張らにゃ。














Never Let Me Go 大西順子トリオ









大西順子のNever Let Me Go
をどうぞ!

Judy Bridgewater-Never Let Me Go/Lyrics Never Let Me Go (「私を離さないで」)読了















読むのが遅い私ですが、やっと
「私を離さないで」を読了しました。



15年くらい前に「日の名残り」
を読んで以来のカズオ・イシグロです。



いやぁ、英語でいうところの
overwhelmingでしょうか。


私には評論とか批評の文章力が全くない
ので、読後感の表現の仕方が
わかりませんが、
とにかく圧倒されました。


この内省的というか、
様々なことやシチュエーションを耐え忍ぶ
主人公キャシーのキャラクター。


こんなことを書けるのはやっぱり
カズオ・イシグロの内なる
「日本人性」なのではないか。


映画を観てみたいです。



 ✨✨✨



ところでこの小説のタイトルの
Never Let Me Go
ですが、
2番目の写真に写っている
村上春樹と小澤征爾の対談集の中に
こんなことが載っています。


(以下引用です)



英国人の作家カズオ・イシグロと最初に
東京で会ったとき、
二人だけで食事をした。
一時間ほど歓談したのだが、そのとき
僕らはほとんど音楽の話をしていたような
気がする。僕も音楽が好きな方だが、
イシグロも負けず劣らず好きで、
話は尽きなかった。
ジャズについて、クラシック音楽について、
もちろん小説の話もした。
彼はちょうど長編小説を書き上げて、
あとは出版を待つだけというところだった。
それで「とてもほっとしているんだよ」と言った。

‥‥‥‥


僕らはその作品の出版の成功を
祈って乾杯した。
でも彼はそのとき新しい小説の内容も
タイトルもまったく口にしなかったし、
僕もあえて尋ねなかった。


‥‥‥‥


それから日本人のジャズ・ミュージシャン
の話になって、
僕は「日本にジュンコ・オオニシ
とう素晴らしいピアニストがいるんだ」
と言った。
「‥‥。彼女は本物だよ」と。
イシグロは興味を持ったようだったので、
じゃああとで泊まっているホテルに
彼女の新しいCDを預けておこうと
僕は言った。
そして翌日それを実行した。


数ヶ月後にイシグロの新しい長編小説が
本国で発売されたとき、
そのタイトルを見て僕は小さく
息を呑んだ。
それは「Never Let Me Go(私を離さないで)」
というものだったからだ。
そして僕がイシグロにプレゼントした
大西順子のCDの中にも
「Never Let Me Go」
が含まれていた(とてもチャーミングな
音楽だ)。もちろん彼の小説の中では、
その音楽が大事な役割を果たすことになる。




✨✨✨



小説の中に出てくる歌「Never Let Me Go」
を歌う歌手は架空の存在ですが、
いかにも実在する歌手で
そんな歌を歌ってそうではないですか。



翻訳も素晴らしいです。


翻訳小説でですます体ってわりと珍しい
ような気がしますが、
この小説の場合は
主人公キャシーの邂逅にぴったりのような
気がします。



(ここからはネタバレですが、日本でも
ドラマになっているくらいなので、お許しを)


想像するだけでもぞっとする
「臓器移植」
というテーマを扱っていながら、
こんな精緻な表現で綴るラブストーリー。



ポール・オースターとは違う
意味で、読むのをやめられない小説でした。