2017年9月23日土曜日

安室奈美恵の偉大さ


<金口木舌>安室奈美恵さんの引退表明


 かつて沖縄では「大臣誕生が先か、甲子園の優勝が先か」と言われた時代があった。学業もスポーツも本土に対する劣等感が背景にあった。県選出の大臣は1993年に上原康助氏が、甲子園優勝は99年センバツで沖縄尚学高校が達成した
▼同じ90年代半ば、安室奈美恵さんが日本レコード大賞を2年連続受賞し、紅白歌合戦には9年連続出場した。小麦色の肌に、茶髪のロングヘア、ミニスカートに厚底ブーツ。安室さんのファッションをまねた若者「アムラー」が街にあふれた
▼その社会現象は「大臣就任か甲子園優勝か」といった論争を超越し、新たな時代の到来だった。カリスマの誕生は、ウチナーンチュの本土に対する劣等感を取り除き、自信と誇りと希望を与えた
▼70年代にも南沙織さんやフィンガー5など、全国を席巻した県出身アイドルはいた。「南国」「米国文化」といった沖縄の香りを感じさせつつ、南さんは結婚を機に引退し、フィンガー5は約5年で解散した
▼沖縄特有の名字「安室」で全国に打って出て、そのルーツ以上に高い歌唱力とキレのあるダンスが注目を集めた。アジアでも絶大な人気を得て、4半世紀にわたり比類なき輝きを放つ
▼来年9月の引退を表明した安室さん。この先、県出身初のノーベル賞受賞者でも誕生しない限り、安室さんを超える人は現れないのではと感じている。


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今日の琉球新報のコラムです。

安室奈美恵の引退表明は
芸能界に大きな衝撃を与えて、
その衝撃は未だ広がり続けているようです。

彼女のすごさは今まで悲しいかな
「負」の要素であった「沖縄」を
極上のプラスにまで押し上げたことに尽きる
かも知れません。

このコラムニストさんが言うように
「ウチナーンチュの本土に対する劣等感
を取り除き、
自信と誇りと希望を与えた」のは
まぎれもない事実でしょう。

「安室」と言う姓が沖縄のものだなんて
知りもしない、気にもしない、
沖縄であろうがどこであろうが、
そんなこと関係ない。


ただかっこいい、
それだけで良かったし、
それだけでいいと思わせる圧倒的な
ものが彼女にはあったのです。


アイドルの身につけているものを手に入れ、
アイドルと同じ服装、スタイルをして町に出る。
俗にいう「アムラー」ですが、
当時、若い女の子にあそこまで
「まねをしたい」と思わせ、
憧れさせた圧倒的なアイドル、スーパースター、
カリスマは彼女の後には出て来ては
いないのではないでしょうか。

あの頃日本はまだそう言うカリスマが存在
できる時代でもあったのでしょう。


そしてもうそんな時代は
やって来ないのかも知れません。













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