イラク派遣の教訓 当時の制服組トップと政権幹部に聞く
聞き手・三輪さち子 聞き手・石松恒
2015年4月3日08時43分
与党が基本方針を決めた新たな安全保障法制では、自衛隊の海外派遣の活動が広がると同時にリスクも高まる。12年前のイラク派遣に関わった制服組トップと政権幹部に、当時の教訓と、これからの安全保障のあり方について聞いた。
■大義名分、はっきりさせて 先崎一さん(元統合幕僚長)
イラク派遣の当時、私はポケットに、常にメモを入れていました。万が一、隊員に犠牲者が出た場合、他の隊員や家族にどういう話をするのか、記者会見で何を話すかを書いたものです。非常事態のリーダーシップのあり方に悩んでいた私は、各国の陸軍幹部に相談しました。ドイツの指揮官はかつて部下を10人亡くし、パニック状態になったと言うのです。だから準備をしておいた方がいいと。
犠牲者が出た場合の具体的な手続きも検討しました。家族に伝えるのに電話だけというわけにはいきません。遺体は政府専用機で運ぶのか、葬送式をどう執り行うか。棺おけも現場に持って行きました。戦死、戦闘死など殉職隊員に対する名誉の問題について、国として何らかの対応を考えてほしいと政治家に要求もしました。名誉は金には換えられません。しかし、海外で戦闘はしないので戦死は認められず、事故死扱いだと言われました。
なぜそこまでしたのかといえば、それは自衛隊という組織としてのプライドです。犠牲者が出れば政治も国民も相当、動揺するでしょう。命令だから政府が撤収しろと言えば従いますが、他国軍と一緒に活動している以上、自衛隊は何があっても毅然(きぜん)とした態度で、与えられた任務を続けようという思いを持っていたのです。
■反対多数に焦り
イラク特措法での「戦闘地域」と「非戦闘地域」という線引きは法律用語であり、我々の実態とは違うという意識で臨みました。派遣される立場としては、銃声が一発でも聞こえれば、砲弾が一発でも落ちてくる状態であれば、備えは同じです。対テロ戦では、いつ何が起きるかわかりません。
自衛隊が活動したのはサマワですが、当初はバグダッド周辺や米軍キャンプ内で給水活動などをしてくれないかという要求もあった。官邸内に「米軍の近くで活動した方がアピールできるのではないか」との声もあったようです。
しかし「ニーズはあっても、それは我々の能力を超えるので、できません」と事前に伝えました。派遣される立場上、そこは譲りません。イラク特措法では認められる武器の使用に一定の範囲があります。敵を排除する武器使用は認められていないので、できないことはできないのです。
今日の朝日新聞の記事です。
自衛隊を差し出そうとする与党の新しい「安全保障法制」。
この本幕僚長のお話にあるように、自衛隊員に負傷者や犠牲者が出た場合の、隊員や家族のアフターケアまで考えての法案なのか。
アメリカは「軍隊の国」、「絶え間なく世界中のどこかで戦争をする国」ですから、退役兵士のアフターケアは万全かどうかはわかりませんが、かなりの予算を注いでいると思われます。
ヴェトナム戦争の頃は、退役してアル中になる元兵士が多かったようですが、今は中東での戦争に見られるように、敵兵士即ち、生身の人間と対峙しないまま大量に殺戮出来るような最新兵器が開発されて、戦争形態も変わり、トラウマに悩まされる退役軍人が増えて、心理面のケアが大切になっているのですよね。
戦場に派遣されて、心が傷ついた自衛隊員をケア出来るようなシステムは整備されているのか。
同じく朝日の記事で、インタビューされた自衛隊員の家族の方の言葉。
アメリカの後方支援ということは、アメリカを敵とみなす国の兵士から攻撃される可能性があるということで、それが心配だと。
ご心配は当然のことでしょう。
こんな恐ろしい法案、国会で通らないですよね?
通しちゃだめです。
先日このブログにアップした故品川正治さんの講演記録で、品川さんはおっしゃっています。
戦争を起こすのも人間、とめることができるのも人間だと。
止めなくちゃ、この流れを。
この本幕僚長のお話にあるように、自衛隊員に負傷者や犠牲者が出た場合の、隊員や家族のアフターケアまで考えての法案なのか。
アメリカは「軍隊の国」、「絶え間なく世界中のどこかで戦争をする国」ですから、退役兵士のアフターケアは万全かどうかはわかりませんが、かなりの予算を注いでいると思われます。
ヴェトナム戦争の頃は、退役してアル中になる元兵士が多かったようですが、今は中東での戦争に見られるように、敵兵士即ち、生身の人間と対峙しないまま大量に殺戮出来るような最新兵器が開発されて、戦争形態も変わり、トラウマに悩まされる退役軍人が増えて、心理面のケアが大切になっているのですよね。
戦場に派遣されて、心が傷ついた自衛隊員をケア出来るようなシステムは整備されているのか。
同じく朝日の記事で、インタビューされた自衛隊員の家族の方の言葉。
アメリカの後方支援ということは、アメリカを敵とみなす国の兵士から攻撃される可能性があるということで、それが心配だと。
ご心配は当然のことでしょう。
こんな恐ろしい法案、国会で通らないですよね?
通しちゃだめです。
先日このブログにアップした故品川正治さんの講演記録で、品川さんはおっしゃっています。
戦争を起こすのも人間、とめることができるのも人間だと。
止めなくちゃ、この流れを。
日本で連日ニュースやラジオでこの法案についての意見がさまざま飛び交っています、
返信削除ですが現政府は聞く耳を持たず無理やりにでも国会へ通そうとしています。
そして政府は国民のためではなく一部の権力者やアメリカに媚を売るための政策であり
国民に対するケアの話等は一切話されていません、
もしも国民のためなら、そもそも税金を無理に引き上げ軍事費を拡大等しないはずですし
年金や福島の復興資金を横流し、福島原発の放置はしないでしょうから。
すでに日本は内側からボロボロにされています。
諦めたりはしませんが世の中の流れに身を任せてしまう、そんな安易な方が増えているのが非常に辛い状況です。
どうか日本人一人ひとり自分の意思で未来を決めて欲しいと切に願います。
もう、「中庸」がいいとか、「このぬるま湯に浸かっているのが心地良い」などと言ってる場合ではないくらいに、日本の<戦争へのシフト>は加速度されて行っていますよね。
返信削除貧困や子育て中の女性、家族への支援、福島原発、他の原発の再稼動問題、国内に問題は山積みなのに、一体この国のボスは税金を払って国政を支える国民の存在が見えているのか。
国政のことなどほったらかして、<戦争>に加担する方向へ勝手に動かす安部政権に、NOを突きつけないと!
ここペリさんがおっしゃるように、日本人一人ひとりが、今の状況をきちんと見て、政府のやろうとしていることをしっかり耳に入れて、それぞれが出来ることを何かの形で表示するなり、行動して欲しいとただただ願います。