2011年7月16日土曜日

カチーナたちをホームへ見送る、ホームダンス

出発は午前4時。
今日はセカンドメサのションゴパヴィでホームダンス。
ホームダンスはカチーナをホームである
サンフランシスコピークスに見送るダンスです。
4時はまだ真っ暗。





5時過ぎには太陽が昇って来ました。


私は一昨年、同じ場所へホームダンスを
見に来ています。

その時、ダンスに招待してくれたアーティストが
最初のダンスを見ないと意味ないよ、と
言っていたその意味が、来てみてわかりました。

なのでこの日もとにかく最初のダンスが始まる前に
着きたかったのです。

プラザに着くと男衆がコーンの木を束にして
カチーナが崖下のキヴァから上がって来る
場所にいっぱい置いて行きます。
そこへ近づきかけたら、男性が向こうで
下がってと手まねをするので、
屋根の上に上がりました。
それでも収穫したてのとうもろこしの、
青臭いにおいが漂って来ます。

昨日マーカスがキャンプヴェルデから持って来た
2メートルほどもあるコーンです。

プラザの家の屋根から、西の空には
昨夜の満月がまだ見えていました。
(この月の写真はセカンドメサへのハイウェイから
写したもの)
東の空から昇る太陽。
西南の空にぽっかり出ているフルムーン。
これは何とも画になる構図でした。
が、もちろん村の中では写真撮影は禁止。



ホームダンスではへミスカチーナ26人と
ホピメイデン(乙女)が14人。
ホピメイデンは、あのスターウォーズのレイヤ姫の
髪型と言えばわかるでしょうか。
と言うか、あの蝶々みたいな髪型はホピメイデンから
取ったのでしょうね。
この乙女たちは確かその年に初潮が来た
女子に限られると聞きました。


やがてそのとうもろこしの木を何本か束ねたものを
もったカチーナたちがプラザに入って来て、
そのコーンを真ん中に置いて行きます。
みるみるうちにコーンの数が増えて行きます。

乙女たちは中をくりぬいて乾燥させたひょうたん
の片側を少し切って中を空洞にしたものと、
洗濯板を細く切ったようなもの、
そして動物の角かそれに似たような、
ちょうど三味線のバチのような形をしたものを
携えて出て来ます。
そして小型の長方形のマットの上にひざをつき、
そのバチでぎざぎざの入った木をこするのです。

太鼓はなし。
カチーナたちの持つがらがらから出るしゃりしゃり
という音と歌声、この乙女たちが出す
何ともいいようのないがりっとした音だけで
ダンスは進んで行きます。


私たちはダンスを1回だけ見て、カチーナたちが
プラザで見ているほとんどのホピたちにコーンが
手渡されるのを見て、ションゴパヴィの
プラザを後に・・・。
私は少し遅れるとは断っていたものの
9時から仕事だし、
もちろんその後、少し遅れてつれあいも。

帰りのループロードから見た雲。
何だかもう秋の雲・・・。
それともまたストームが来てるから?

プラザの定席にはグリセルダ、クリスタル、
まだ首にギブスをつけたイヴァが
3人並んですわっていましたが、
ダンスの始まる前からショールを顔にあてて
ずっと泣き続けていたグリセルダの姿が
あまりにも痛々しくて、私までまた涙が出そうに
なりました。
なので今日は声もかけずに帰りました。
ダンスの時はいつもあそこに二人並んですわって
見ていたのに・・・。
まぶしそうに目をしかめていたローレンス。
まだ死んじゃったなんて信じられない・・・。

これで今年のカチーナダンスは終わりです。

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