出発は午前4時。
今日はセカンドメサのションゴパヴィでホームダンス。
ホームダンスはカチーナをホームである
サンフランシスコピークスに見送るダンスです。
4時はまだ真っ暗。
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5時過ぎには太陽が昇って来ました。 |
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私は一昨年、同じ場所へホームダンスを
見に来ています。
その時、ダンスに招待してくれたアーティストが
最初のダンスを見ないと意味ないよ、と
言っていたその意味が、来てみてわかりました。
なのでこの日もとにかく最初のダンスが始まる前に
着きたかったのです。
プラザに着くと男衆がコーンの木を束にして
カチーナが崖下のキヴァから上がって来る
場所にいっぱい置いて行きます。
そこへ近づきかけたら、男性が向こうで
下がってと手まねをするので、
屋根の上に上がりました。
それでも収穫したてのとうもろこしの、
青臭いにおいが漂って来ます。
昨日マーカスがキャンプヴェルデから持って来た
2メートルほどもあるコーンです。
プラザの家の屋根から、西の空には
昨夜の満月がまだ見えていました。
(この月の写真はセカンドメサへのハイウェイから
写したもの)
東の空から昇る太陽。
西南の空にぽっかり出ているフルムーン。
これは何とも画になる構図でした。
が、もちろん村の中では写真撮影は禁止。
☆
ホームダンスではへミスカチーナ26人と
ホピメイデン(乙女)が14人。
ホピメイデンは、あのスターウォーズのレイヤ姫の
髪型と言えばわかるでしょうか。
と言うか、あの蝶々みたいな髪型はホピメイデンから
取ったのでしょうね。
この乙女たちは確かその年に初潮が来た
女子に限られると聞きました。
やがてそのとうもろこしの木を何本か束ねたものを
もったカチーナたちがプラザに入って来て、
そのコーンを真ん中に置いて行きます。
みるみるうちにコーンの数が増えて行きます。
乙女たちは中をくりぬいて乾燥させたひょうたん
の片側を少し切って中を空洞にしたものと、
洗濯板を細く切ったようなもの、
そして動物の角かそれに似たような、
ちょうど三味線のバチのような形をしたものを
携えて出て来ます。
そして小型の長方形のマットの上にひざをつき、
そのバチでぎざぎざの入った木をこするのです。
太鼓はなし。
カチーナたちの持つがらがらから出るしゃりしゃり
という音と歌声、この乙女たちが出す
何ともいいようのないがりっとした音だけで
ダンスは進んで行きます。 |
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私たちはダンスを1回だけ見て、カチーナたちが
プラザで見ているほとんどのホピたちにコーンが
手渡されるのを見て、ションゴパヴィの
プラザを後に・・・。
私は少し遅れるとは断っていたものの
9時から仕事だし、
もちろんその後、少し遅れてつれあいも。
帰りのループロードから見た雲。
何だかもう秋の雲・・・。
それともまたストームが来てるから?
プラザの定席にはグリセルダ、クリスタル、
まだ首にギブスをつけたイヴァが
3人並んですわっていましたが、
ダンスの始まる前からショールを顔にあてて
ずっと泣き続けていたグリセルダの姿が
あまりにも痛々しくて、私までまた涙が出そうに
なりました。
なので今日は声もかけずに帰りました。
ダンスの時はいつもあそこに二人並んですわって
見ていたのに・・・。
まぶしそうに目をしかめていたローレンス。
まだ死んじゃったなんて信じられない・・・。
これで今年のカチーナダンスは終わりです。 |
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