2012年3月24日土曜日

精進しろ、はげめ


最近欲しいものがない、欲しいものに出会わないと
前に書きましたが、
欲しいもの、いえ、欲しくなったもの、
ありました。

藤沢周平全集、及び文庫本でいい、
藤沢さんの全著作です。



藤沢さんは人に教訓を垂れることをきらったかた
であろう。どの作品を読んでも、教訓にふれる
ことはめったにない。が、『蝉しぐれ』に
こういうことばがある。
「兵法を学んでいると、にわかに鬼神に魅入られた
かのように技が切れて、強くなることがある。
剣が埋もれていた才に出会うときだ。
わしが精進しろ、はげめと口を酸くして言うのは、
怠けていては己が真の才にめぐり合うことが
出来ぬからだ」

これは写真の「藤沢周平のすべて」に
収められた文章の中の宮城谷昌光さんのもの。

「蝉しぐれ」さえまだ読んでいない私ですが、
この言葉には襟を正された気持ちになりました。

この中に収められた書くことがプロの人々の
様々な文章にため息が出ます。
当たり前と言えば当たり前のことでしょうが、
どうしてこんなすてきな表現が出来るのだろう、
どこからこんなすばらしい文章が出来上がるのだろうと
私にはただただその才能に頭が下がるだけです。

もちろんだからこそプロの物書きでいらっしゃる
わけでしょうが・・・。

私もでも素人は素人なりに、文章を書くということに
はげみたいと思うのです。
それは私だけのこだわり。
真の才何てあるとも思えませんが、怠けない
ことは出来そうです。

藤沢さん、そして宮城谷さん、ありがとうございました。

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