2011年4月21日木曜日

田中好子さん、安らかに眠ってください

NHKの朝の連続ドラマ「ちゅらさん」は
その年の年末に日本に帰った時に総集編で見て、
とても感動しました。
2001年のドラマだったのですね。
岡田恵和のシナリオも良かったし、
キャスティングも絶妙で、
ドラマ全体に流れる人々の暖かさが心に沁みました。

田中好子さん演じるヒロイン、エリィのお母さんが
何とももったり、ゆったり、とても印象的でした。

あの時彼女はもう乳がんと闘っていた
最中だったんですね・・・。

***

13年前の今ごろ、私は入院することになっていた病院の
ベッドの空き待ち、自宅待機でした。
病名は胃がん。
45歳でした。
私の診断は初期。
それでも胃の2/3を取りました。

同じ病室には大腸がん、乳がん、肺がんの
女性患者がいました。
二人はすぐに亡くなりました。

入院中に知り合って大の仲良しになったMさん。
姉御肌で、私を入院患者ヒエラルキーから守って
くれた唯一の人。
彼女の病名は骨肉腫で、乳がん、肺がん、
最後には脳にも転移して、何度手術を受けたことでしょう。
でも彼女のすさまじいまでの生へのエネルギー
には感服したものです。

絵が上手だった彼女が田中好子さんがしていたのと
同じように、ご自分の描いた絵で
カレンダーを作って、私もいただきました。

ある時神戸の地下街をうろちょろしていて、
輸入雑貨のお店で、あなたは胃がないから
これ、と言ってフランス製の業務用のグラスの
一番小さいのを買ってくれたMさん。
まだ使っていますよ、あのARCOROCの小さなグラス。

キャンディーズのファンと言うわけではなかったけれど、
当時キャンディーズのファンだった男のコは
もちろん知っています。
アイドルだった同年代の一人の女性の死は
何だかとてもとてもショックでした。

田中好子さん、どうか安らかに・・・。

 









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