2013年8月17日土曜日

80歳のお友だちが出来ました



ズンバが終わって、ジムから歩いて帰っていたら、
頭に美容院でかぶるビニールのキャップをかぶった
女性が歩いています。
雨、降ったのかしら、と話しかけたら、
少し降ったみたいよ。
だからこれ、美容院でもらって来たの。
女性は美容院を終えたばかりでした。




歩く方向が同じで、つい一緒に歩きながらおしゃべり。
女性はイヴォンヌさん。
カナダ人です。
オンタリオの出身で、ニューヨーカーのだんなさんと
知り合って結婚。
ニューヨークで子育て。
その後、ペンシルヴァニアに引っ越して、
この町のメディカルセンターでナースをする
娘さんの要望で、2年前にフラッグスタッフに
引っ越して来たのですって。

お歳は80歳。

元教師。最初に教師になった頃は、と言葉を切って、
あなた<大草原の小さな家>の学校のシーン
見たことある?
ありますよ、と私。
あんな感じだったの。
1年生から6年生まで50人が1つの教室でね。
大きな子供が自分の学習を終えたら、年下の
生徒を手伝ってね。

息子さんが何とか言う(聞いたのに忘れちゃった)
言語と言葉の障害があり、もう40年、ずっとその障害
のある子供たちを専門に教えて来て、
今も家にそういう子供たちが来て
家庭教師をしているの。

すごい!

彼女のお父さんも教師で、彼女が3歳の時に
また学校に行って、土壌の勉強をして、
大学で教えるまでになったのですって。
だから自分には父が手本なの。
父は75歳で亡くなったので、私はそれを
超えたのよ!と笑うイヴォンヌさん。




彼女の住むコンドは私のアパートのすぐそば。
来る?と言う言葉にすぐ調子に乗る私は
はい!

彼女たちの住むコンドは娘さんが探したのだそう。
ペンシルヴァニアの家を売って、このコンドを
買ったのです。

ほら、ここは階段がないでしょう。
確かに彼女のユニットには入り口に階段が
ありません。
娘が私たちが万が一、車椅子になった時のことを
考えてね。
そうならないのが1番だけど。

ドアを開けたら、私たちカナダ人は家に入ったら、
靴をぬぐの、
とイヴォンヌさん。私たち日本人もそうですよ。

上の写真は作られて100年はたっているという
ダイニングテーブルと椅子。



掛けてあるレース編みも親戚の女性の作品。

古いものが好きだと言う私にちょっとびっくりして
いたイヴォンヌさん。
誰もここに来て、こんな古いもの、見もしないよ。
だって古いものって作った人の心がこもっているし、
丈夫でしょう?
だから使う方もちゃんと手入れして大事に使うもの。
今のものは安くて、買ってもすぐに壊れるよ、と私。



ほんとはベッドルームに置きたくないけど、
私が子供を教えている間、彼がここで
自分のことをするのに、このデスクを置いてるの。

今日がお誕生日だと言うだんなさんのテッドさん。
几帳面に、削られたえんぴつがいっぱい。

このランプも古いのよ。

確かに、古そうです。

デスクの上にはロシアの歴史の本が。
だんなさん、今ロシアにはまっているのだそうです。

今日で83歳のだんなさんもすごい。



リビングのカウチの上にはイェビチのナバホラグ。
娘さんのプレゼントだそうです。

写真を撮り忘れましたが、この左側には
ホピで買ったという、ホピの男の子が描いた
カチーナヘッドの油絵が掛かっていました。
この絵、2人の娘が欲しいって言ってるの、
と笑っていました。



娘さんたちが子供の頃に描いた絵。



特に今ナースをしているという娘さんの
えんぴつで描かれた猫と犬の絵が上手です。

彼女曰く、息子さんの障害は私の家系のもの。
この障害がある子供はアーティスティックな
才能がある場合が多く、
だからきっと娘たちの絵の巧さも何かそれに
関連しているんだと思う、ということでした。

彼女の教え子が彼女に作ってプレゼントした
木工細工も見せてくれて、
彼らは2人とも、カレッジに行ったのよね、と。

でも今は息子さんは家族と縁を切っていて、
どこでどうしているかもわからないとか。



そんなお話を聞いていたら、
バスでダウンタウンの図書館に行っていたという
今日で83歳の<バースデーボーイ>のだんなさん、
テッドさんが帰って来ました。

私が日本人だと言うとちゃんと
おじぎをしてくれました。

(だんなさんは)戦争には行かなかったの?
と歩きながら話していた時にイヴォンヌさんに
たずねたら、
(太平洋戦争には)ちょっと若かったの。
ヴェトナム戦争では徴集されなかった?
ヴェトナム戦争の時には歳が行き過ぎてたの。
なるほど。
ラッキーと言えばラッキーですよね。

フラッグスタッフに引っ越して来て、高地だけど
大変じゃなかった?
いいえ、だって私たち、ずっとアクティヴだったから。

今もすぐそばのジムのメンバーになって週に
何度かのエクササイズをしているというイヴォンヌさん。
立派です!

彼女と話していたら、やっぱり何か違う気がします、
アメリカ人とは。

身体と頭、これを使わないとね、と言ってた
彼女の言葉。

80歳、現役。

また遊びにくるわね、と彼女のコンドを
後にしました。



80歳ですよ。

あんなに元気だったら、生きていても楽しそう。

私も頑張らないと!



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