2015年8月8日土曜日

三浦しをん「風が強く吹いている」





文庫本で659ページ。

長い小説です。

でも、読むのが遅い私にしては
かなりのスピードで読了。

最後の1/3くらい、もう本が手離せないのです。

大学の弱小陸上チームが、たった10人で
箱根駅伝を目指す話。

走らない作家が、これだけの
<走る>ストーリーを、6年もかけて
書き上げたという、
平凡な言葉ですが「渾身」の作だと思います。

漫画オタクだという三浦しをんらしく?、
描写はとみに映像的、
しかも走ることをやさしい言葉で、
人生哲学まで昇華させる、
主人公たちの心理描写。圧巻です。

で、ふと思う。

これって私が多少なりとも<走る人>で
あるからなのか。

きっとそうではないでしょう。

もちろん、走ることについて主人公たちが
考察し、思い巡らすことは
私にも思い当たることもあります。

でもきっとこれはやはり1つの
青春<ファンタジー>。

誰もが、登場人物たちが過ごした1年を
ともに生き、感じることが出来るからこその
感動なのだと思います。







ところでこのナンバーDOに載っていますが、





ちゃんと、この物語に登場する
寛政大学陸上競技部が実在するのですよね。

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