読みたかったのは、村田沙耶香「消滅世界」。
でも巻頭の金子薫「鳥打ちも夜更けには」 も合せて、圧倒的な<世界>に ただもう没頭して読み終えました。
「消滅世界」は、個人的に、 もう少しストーリーを反映したタイトルが 欲しかったなあと勝手な注文をつけたりして いますが、 そして題材が<セックス>というところも なかなか取り上げにくいテーマでもある のですが、 草食系だの、セックスレスだのというニュースを 目にしていると、 日本ではこういう世界が近い未来に到来 するかも知れないという怖れも抱かせる小説です。
人工授精の発達で清潔な妊娠が できるようになったヒト。 やがて世界から「セックス」が、 そして「家族」が消滅してゆく。
と<文藝>の紹介文。
こんな世界を生み出した村田沙耶香って どんなヒトなんだろう‥‥。
金子薫の「鳥打ちも夜更けには」。
私は昨今の若い、新しい作家のことは ほとんどと言っていいくらいわかりません。
金子薫が昨年の<文藝賞>を受賞していた ことも、もちろん。
<文藝賞>を受賞した小説で読んだことが あるのは、 高橋和巳「悲の器」(途中で挫折) (って、「悲の器」が<文藝賞>だったなんて 知らなかった)
山田詠美「ベッドタイムアイズ」
比留間久夫「YES. YES. YES」、
「野ブタ。をプロデュース」はドラマで見た。 くらいです。
だから金子薫って作家の名前だって 初めて知りました。
彼、まだ25歳です。
それで、こんな不思議な物語を紡げるの?
彼は一体何者?
このお話で言いたかったことって、 もしかしたら、すごく<怖い>なことなのかしら。
異見を持ってたら、殺されるよ! って‥‥。
よくこんな物語の世界を考え出すよねえ。
いやぁ、若い作家の小説も読まないと だめですね。
それにしても、 <文学界>と言い、 <文藝>と言い、 文芸誌って読みがいがありますよね。
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