2011年3月26日土曜日

サウスバウンド by 奥田英朗



「人の物を盗まない、騙さない、嫉妬しない、
威張らない、悪に加担しない、そういうの、
すべて守ってきたつもり。
唯一常識から外れたことがあるとしたら、
それは、世間と合わせなかったってことだけでしょう」

「それがいちばん大きなことなんじゃないの」

「ううん。世間なんて小さいの。世間は歴史も
作らないし、人も救わない。正義でもないし、
基準でもない。
世間なんて戦わない人を慰めるだけのものなのよ」

世間は人を救わないどころか、時に人を
陥れもする。正義どころか不義。
死んでも基準なんかじゃない。
これは私が日本で、若い頃から身にしみて感じたこと。
私の中では、母=世間=日本という図式が
出来上がってしまったのでした。


だから私は奥田英朗が主人公の母親に言わせた
この言葉に思わずそうだ!とうなづいたわけです。

火があれば国家はいらない

と言ったのは藤原新也です。

何かそれに通じるものを感じた
<サウスバウン>でした。

外は3℃。
短い週末を
楽しみましょう。

今夜のワインはトレイダージョウで買った、


2009年CHARIOT GYPSY。
すごく安いけれど、美味しいブレンド赤ワイン。
1ケース買っちゃいました。


0 件のコメント:

コメントを投稿