2011年3月9日水曜日

グランドキャニオン周辺でのウラン採掘についてのコンファレンス


NAUの敷地内に新しく建てられた
ハイカントリーコンファレンスセンターは、
私の毎日の通勤コースにあります。
ここで昨日グランドキャニオン周辺での
ウラン採掘に関するコンファレンスがありました。
6時開始ということだったので、
お店もひまだったので5時半にタイムカードを押して
仕事場を出ました。

受付を済ませて中に入ると、会場の前半分には
スクリーンと椅子が並べられ、
後ろ側はぐるっと様々なパネルが展示されています。

6時半には参加者も席について
まず全体でのミーティングが始まりました。
司会者がこの日参加している様々な
政府の部署に所属する人たちを紹介。

アメリカ地質調査所、国立公園局、林野局などから
このあとでのグループ別のミーティングで
参加者の質問に答えてくれるスタッフの紹介。
そして最後にグランドキャニオンの谷底で
暮らすハヴァスパイ族の男性からのスピーチ。
彼の言葉は私には圧巻でした。
「・・・政府は水は汚染されてないと言う。
私はそんな言葉は信じない」
終わった後にはたくさんの拍手。
私も思いっきり手をたたきました。
レックスさん(向かって右端)のスピーチの後
ハヴァスパイの長老たちが前に出て
上の写真の真ん中に座っている
アルバータさんもハヴァスパイ語で意見を。
「私たちの土地、グランドキャニオンを
どうかほっておいてください。
ウランを掘るならワシントンDCで掘ってください」
彼女の言葉にも、うならされました。
アルバータさんと後で少し話しました。
もちろん英語も話せて、とても品のいい
おばあちゃまでした。

彼らはアメリカ地質調査所の所員さん。
右側のブラッドさんはデンヴァーから一連のこの
コンファレンスのためにアリゾナに来ていて、
私のような全く素人の
放つ質問にすべてていねいに答えてくれました。
例えば、あなたたちが調査した結果って
すべて提出されるの?
僕たちはそうする、でもそれをどこまで
公表するかは政府(内務省)の決定なんだ、とか。
セドナの湧き水は大丈夫なの?とか。
今もグランドキャニオンの北西部でウランは
採掘されている。
そのウランはユタ州、モニュメントヴァレーの北東
にあるブランディングという町で精製されている、とか。
輸送するトラックの事故とかはないの?
たまにはある。
でもウランは丈夫なキャニスターに密閉されて
いるので外に流出することはない(それって
本当かなあ・・・)、とか。

私が帽子につけていたリンスカムのピンバッジから
ロッキーズファンの彼と、野球の話でも
少し盛り上がりました(笑)。

写真左のジョンさんはツーソンから来ていて、
私が日本人だと言うと「ハジメマシテ」。
奥さんは日系3世なんだそうです。

彼女たちはドイツとフランスから来ていました。
仲のいい、明るい女性二人組。
写真左のドイツ人の彼女は右の女性とフランスで
知り合ったそうです。

☆☆☆

グランドキャニオンは500万年の歴史。
その周辺に埋まっているウランは2億年前。
気の遠くなる地球の歴史。
そしてウランにほど近い場所に今自分が
暮らしているということ。

モニュメントヴァレーに行くのが
ちょっとコワくなりました・・・。



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