定期的に送られて来る
<考える人>のメールマガジン431号より。
少し長いですが引用します。
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「考える人」の次号から東京大学大学院教授の
佐倉統さんに「『便利』は人間を不幸に
するのですか?」という新連載をお願いしています。
人間がもつ無限の欲望に突き動かされながら
科学技術はたゆまぬ進歩を遂げてきました。
私たちはその恩恵にしっかりあずかりながら、
この流れが続くことを切に願っています。
しかしその一方で、便利さと引き換えに
何か本質的なものを見失っているのではないか、
あるいは便利さの飽和が新たな問題を
引き起こしているのではないか、
と不安を覚えていることも事実です。
☆☆☆☆☆
最近ニュースで報じられた、国立、私立の大学の
入試で行われた、ハイテクを駆使した(?)
不可思議な不正。
こんなことが起こるなどと誰が予測出来たでしょう。
アナログ世界に住む私には全く
理解出来ない、犯人の予備校生のやったこと。
☆
大学入試でそんなことをした人が
いたのかは知るよしもありませんが、
大学の試験ではカンニングを試む輩もいました。
机にこっそり書いておく、手のひらに書き込む、
小さい紙きれに書いたものをどこかにしのばせる
などなどだったように思います。
1度大学の試験で、仲の良かった友人と二人で
苦手な科目のカンニングペーパーを作りました。
彼女はうまくカンニングしたのですが、
度胸?のなかった私はそれを使えず、
カンニングペーパーは目的を果たさないままでした。
☆
携帯電話が大学の入試会場でカンニングに
使われたなんて。
今の生活では必要性を感じないので、いまだ
携帯電話を持たない私は、その便利さの恩恵に
あずかってはいませんが、
携帯電話を使った犯罪、あるいは
犯罪でなくてもコンサート会場で写真を撮りまくる観客。
(これには実際興ざめです)
便利さの陰で私たちがいまだ体験しなかった
ことが起こっていることも事実です。
☆
不便だからこその工夫、苦労する楽しみ。
恋愛においてのすれ違いや待ちぼうけの切なさも
携帯電話というあの手のひらに乗る小さな
ハイテクの機械によって奪われました。
或いは失くしました。
☆
もちろん携帯電話を持たない私がそれの
負の要素だけを並べるのはフェアじゃないかも知れません。
でも今回のような事件が起こると、
もう何とかして!と言いたくなります。
しかも動機が大学に<受かりたい>から。
そんなずるをしてまで、彼は大学に<入る>ことが
目的だったのでしょうか・・・。
便利さは人間を幸福にしたか。
幸せって何だっけ何だっけ
ポン酢しょうゆは○○○っていうコマーシャルが
ありましたね。
湯気のたつお鍋を囲む家族。
家族じゃなくて孤族の現代人の幸せはどこに・・・。
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