今年のノーベル文学賞はカナダの女性作家、 アリス・マンローでした。
ロサンジェルスのブックオフで買ったまま、 しばらく手に取らなかったこの本、 読み出しましたが、なかなか進まなかった。
私は短編集と言えども、律儀に 最初のストーリーから読み始めるのですが、 これに関しては、面白そうかなと 思ったものから先に読み出しました。
でも<一瞬が永遠に変わるさま。 長い年月を見通すまなざし。>と書かれた、 裏表紙の言葉にうまいなあ、 まんまと引っかかっちゃったよ、と思わされるくらい 私にはあまりぴんと来る話はなかったんです。
それが日本にいる間に決まった、 今年のノーベル文学賞。
へぇ〜、って感じでした。
ほんの少しだけレイモンド・カーヴァーを 思わせるようなところもありますが、 いやぁ、そんなにすごい作家だったのか‥‥。
この短編集の中で私が唯一、何だか感動して、 2度読み返したストーリーが 「浮橋」。
これは巧いんですよねぇ。
彼女の6、7年前に出た The View From Castle Rock も読んでみたいです。
☆
それにしても、今年の日本のベストセラーは、
トーハンだったか日販だったかの売り上げ1位の
村上春樹のあの「色彩を持たない多田云々‥」
と新聞の記事に出ていました。
えっあれがぁ?
あれがそんなに売れたのぉ?
私には信じられない‥‥。
☆
ここからはおまけ(?)。
私はレイモンド・カーヴァーが大好きですが、
レイモンド・カーヴァーを日本に知らしめた
という点では村上春樹が担った役割はすばらしいと
思います。
何でまたレイモンド・カーヴァーの話に
なったかと言うと、
実は今日、めったに行くことのない
町のウォールグリーンへ行ったんです。
薬をもらいに。
ファーマシーで処方箋を渡す列に並ぶ
人々を見ていたら、
何だかレイモンド・カーヴァーが描いた世界と
かぶさってしまったわけです。
貧しそうで、うらぶれて、でもしっかりと
ぶくぶく太った、生気のない人々。
服装、持っているもの、靴、どこから見ても
生活に疲れたような、人生、終わったような
感を漂わす人々。
実に、いまだにアメリカの田舎町の
風景だなあと感じたわけです。
そしてレイモンド・カーヴァーは巧いと‥‥。
日本にいたらそれを感じるのはちょっと
難しいかも知れないけれど、
アメリカの片田舎の、決して裕福ではない
こういう町に住んでいると、彼の物語が自分の
目の前に存在しているのですよね。
春樹さん、レイモンド・カーヴァーを
紹介してくれて、本当にありがとう!
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こんにちは、tomokoです。
返信削除しばらく、こちらを覗いても更新がされていなくて、どうされたのか心配していました。
お元気そうでなによりです。
これからも、楽しみに拝見しておりますので、よろしく・・・
tomokoさん、ご無沙汰しております!コメント、ありがとうございました。
削除日本に長く滞在していて、更新が出来なかったんです。
ご心配おかけして、ごめんなさい。
私は寒さに負けず、元気で過ごしています!
今年もあとわずかですね。何かとせわしない時期ですが、お身体に気をつけて
お過ごしくださいね。