2017年11月30日木曜日

The Florida Project と禁じられた遊び









先週の木曜日には 
Three Billboards Outside Ebbing, Missouri
を観て、今日は
The Florida Project 
を観に行きました。


日本語のサイトやブログを見たら、
楽しい映画、
心あたたまる物語
といった感想が載っていましたが、
私はタイトルやフロリダの明るい青空
とは裏腹に、
まるでドキュメンタリーを見ているかの
ような暗い気持ちになりました。

これがアメリカの現実。


確かに主演と言ってもいいくらいの子役、
ブルックリン・プリンスちゃんの演技には
もう感服ですし、
あとの2人の子役たちも含めて、
この映画は彼らで「もって」います。


でも映画の舞台になっているモーテル
の「住人」たち、宿泊客たち、
町を行く人々肥満、タトゥー、タバコ)
の姿があまりにも今のアメリカを
象徴的にあらわしていて、
私にはもうドキュメンタリーにしか
見えなかったのです。



在米日本人も含めて、
大都会のきれいでリッチな人々の風景
しか知らない、旅行に行っても
貧乏人や得体の知れない人たちが泊まる
安いモーテルではなく、
名の知れたホテルにしか泊まらない
人たちには縁のない世界、
想像もつかない
アメリカの現実が描かれています。


⭐️


映画館を出て、家に戻る車の中で
私はふと、古いフランス映画
「禁じられた遊び」
を思い出していました。


「禁じられた遊び」は
第2次世界大戦下のフランスの片田舎
での出来事を描いていますが、
ポーレットとミシェルが十字架を盗んでは
自分たちの墓場に立て続けるという遊びは、
「フロリダプロジェクト」
で子供たちが繰り返すいたずらでしょうか。


最後に戦災孤児と申告されていた
ポーレットは、孤児院に入れられるべく、
警官に連れて行かれますが、
この映画のシングルマザーの子供である
ムーニーも、
警官とともに来た慈善団体?
の女性に母親から離されそうになります。


でもその時に起こったことは‥‥。


ラストシーンは監督が
ゲリラ撮影をしたそうです。



第2次世界大戦は実際の戦争ですが、
現実の今のアメリカの貧困層の生き抜く道は
これもある意味戦争みたいなものかも知れません。




⭐️



この映画で出てこなかったのは
セックスと暴力です。


1回だけ、ムーニーの母親が
同じモーテルに住む、
自分の子供の「悪友」の母親を殴るシーン
がありますが、それだけ。


ムーニーの母親は実は売春をしている
のですが、
それは最後の方で、
携帯から電話をして男を呼び、
その客の話す男の声が、ムーニーが
お風呂に入っている時に聞こえることで
わかります。


母親が「仕事」の間、
ムーニーはいつもお風呂に入らされて
いたのです。


モーテルを去る父子からもらった
おもちゃの動物や人形を
いっしょにお風呂に入れてる間に。



そして救いのないアメリカの貧困層の
人々を描いてはいても、
観終わって後味が悪くないのは、
ウィレム・デフォー演じるモーテル
のオーナーをはじめ、
ムーニーの若い母親も、
近所の貧しい母親たちも、
子供たちに彼らなりの愛情を注いでいること
がスクリーンから伝わるからでしょう。



監督のショーン・ベイカーの作品、
私は初めて観ましたが、
なかなか興味深い作品を作っているようで、
好きになりました。



あぁそれにしてもアメリカの現実。


先週観た映画といい、救いがないです‥‥。


がその分、映画にするネタがいっぱい
あるのでしょうね。































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