2014年7月20日日曜日

セカンドメサのションゴパヴィへホームダンスを見に 4)20(21?)年ぶりに行われたダンス、トーマス・バニヤッカの娘さん











4回目のホームダンスが終わって、
待つこと4時間。

子供たちもそろそろ、
待つのも限界という、
夕暮れが迫って来たプラザに現われたのは、
ホピシャラコ、タカと、

ホピシャラコ、マナ。

この時点でプラザで見ていた人たちは

みんな立ち上がり、
私も仕方なく、リッキーの家のプラザ側の
窓のそばの木のベンチの上に
立ちました。

それでも、シャラコがはいた
モカシンの色までは見えません。


⬆の写真の一番左端のハハイウティ、

その隣りのダニックチナ、
トゥクウィノング
トゥクイノングマナ。



昨日、ションゴパヴィのトゥクウィノング
は、顔と頭の回りをスプルースで覆われ、
何かの長くて細い葉っぱが
所々に垂れています。



当然ですが、見たのは初めて、
しかも今まで見た、
どのカチーナとも全く違う。



大勢のトゥクウィノングを見るだけでも、
何だか圧倒されます。



その並んだトゥクウィノングたちの
一番端のカチーナが、
ダンスの途中に、何度か、
手にした何かわからない太い糸かひも
のようなものを、
ビュンビュンと振り回し、
それがまたこわいくらいの音を立てます。



そして輪の一番外側にいる
ダニックチナが、
手にした(ウィローだとバートン・ライト
は書いていますが、この写真とは違って)
スプルースらしき枝を
かくかくと地面に突き刺すような動作をします。



とにかくマスクが葉っぱという
カチーナが並んでいるだけで、
何だかちょっと異様というか、
いえ、異様じゃない、
荘厳な感じなんです。


こんな風に自分で書いていても、
文章からはきっと想像も出来ないと感じます。


どうもマスクの枝の中に混じる

細くて長い葉っぱは、雨を表わすみたいです。

そしてトゥクウィノングの体に塗られた灰色

は雨が降り出す前の空の色を
象徴していると。


最初はメインのプラザで、
次は隣りの、女性のダンス用のプラザ、
そして最後は北側の、
キバのそばでダンスをしましたが、
その頃はもう暗くなっていて、
眼鏡をバッグに入れたままで、
その場に持っていなかった私には、
もうあまりよくは見えません。



最後に、シャラコのマスクを
すっぽりはずしたようで
(私には見えていませんでした)、
それを持ったカチーナチーフが走り去ります。



その後、トゥクウィノングの顔からも
少しずつ枝が取り外されて行くのですが、
シャラコのマスクをはずすところからは
子供、あるいはまだ子供のいない成人も
見てはいけないことになっていて、
母親は子供を抱いて、
自分の体に押し付けたり、
頭から毛布をかぶせたりしていました。


どうやって彼らがキバに戻って行くのか、
時刻も8時近くになっていて、
私たちはそこまでは見れないまま
その場を去りました。


リッキーの家では、
ベンのお孫さんのアドリアナと彼女の
ボーイフレンドが、
私たちは大人だけど、まだ子供がいないので
大人とは見なされないから、
最後は見れないの、と話してくれて、
それで母親が子供の頭を自分の体
に押し付けていた理由がわかったのです。



20(21?)年ぶりに行われた
ホピのシャラコのダンス。



バートン・ライトも、

シャラコが現れるのは非常にまれで、
(この本の初版が出た1977年の時点で)
この100年で4回しか出て来ていない、と
書いています。


私ももう見れることはないでしょう。





最後のダンスを見ていたら、
そばに近づいて来た女性、
私に、あなたたちどこから来たの?
とたずねます。



何か言われるのかしらと一瞬思いましたが、
フラッグスタッフからですよ、
と答えたら、
そうじゃなくて、と言うので、
元は日本からです、と言うと、
日本人なのね?



喜納昌吉って知ってる?



知ってますよ、
ここから会話が始まり、
自分は沖縄にも行ったことがあると。



どうして喜納昌吉を知ったの?と私。

父が知り合いだったの。

お父さんってどなた?

トーマス・バニヤッカよ。

へぇ〜!

彼女はトーマスの娘さんだったのです。



1990年に、
サンタフェからロサンジェルスに引っ越す
時、途中でホピに寄り、
右も左もわからないまま、
人にたずねては進みして、
今思えば、ファーストメサの、
トーマスの家を訪ねたことを話しました。


何と言う奇遇。



あの時トーマスは出かけていて、
奥さんと話したのでした。

聞けば、トーマスはすでに亡くなり、
お母さんは今93歳だとのこと。


20(21)年ぶりというホピシャラコの
ダンス。

そこで話しかけられたのは、

かつてのホピの長老、
家にまで訪ねた、
トーマス・バニヤッカの娘さんだった
という偶然の<おまけ>つきでした。














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