以下は本日の読売新聞からの記事です。
「柿の種」に続けるか グルテンフリーで米粉製品PR欧米で大ブームの「グルテンフリー」食品。科学的根拠はないが、健康やダイエットに効果があるというイメージが人気を呼び、日本でも人気が高まっている。こうした中、来年度から、国内の農業関係者が中心となり、日本版の「グルテンフリー表示」をスタートさせようという動きが加速している。海外よりも厳しい基準の認証マークをつけ、「グルテンフリー食品」として米粉製品の消費拡大を図るのが狙いで、海外へも売り込みをかけたいと期待を寄せている。
グルテンフリーで米国で大ヒットの「カメダクリスプ」
スーパーで商品にグルテンフリーマークがついていることを確かめてから、カートに商品を入れていく――。健康意識の高いアメリカ人の間では、こうした風景がよく見られるという。「健康にいい」「ダイエットになる」というイメージから、アメリカではグルテンフリー商品が大人気だ。米国の調査会社MarketsandMarketsによると、2015年の米国でのグルテンフリー市場規模は45億6000万ドル(約4700億円)。20年には75億9000万ドル(約7800億円)にまで拡大すると試算されている。
「グルテン」とは、小麦、ライ麦、大麦などに天然に含まれるたんぱく質の一種。このグルテンに対する免疫疾患で、小腸の粘膜に炎症が起こり、栄養失調を引き起こす「セリアック病」の患者が、欧米では人口の約1%いるとされ、米国だけでも患者数は約300万人にのぼる。
グルテンフリー食品の摂取で、疲労、貧血、頭痛、下痢などといったセリアック病の症状が改善されることから、一般人にも体質改善にグルテンフリー食品を取り入れたいと考える人が増加した。さらに、グルテンフリー食品でダイエットに成功したという海外著名人の話題が取り上げられたことなどから、科学的根拠は必ずしも明らかになってはいないが、「ダイエットにもいい」というイメージも広がり、近年人気が出ている。
現在、米国で販売されているグルテンフリー食品は、米食品医薬品局(FDA)が14年から施行している規制に基づき、グルテン含有量が20ppm(1ppmは0・0001%)未満でなければ「グルテンフリー」「ノーグルテン」などの表示をしてはならないとされている。これがお墨付きのような形となり、グルテンフリー表示のついた食品が選ばれる流れを作っている。
このブームに乗り、米国で売り上げを伸ばしているのが、亀田製菓(本社:新潟市)の「柿の種」だ。
小麦などと違い、原料の米にはグルテンが含まれていない。同社は、1989年から米国で「お米でできたクラッカー」としてせんべいなどを販売してきたが、売り上げが上向いたのは、15年ほど前にグルテンフリーが人気になってからだという。2008年からは、同社の主力商品である「柿の種」を投入。グルテンフリーマークをつけた「カメダクリスプ」という商品名で、13年からは米国での現地生産も開始した。売り上げは現在、年間約2億円にのぼり、カメダUSAの売り上げのおよそ半分を占めるまでになった。
同社の古澤紳一・常務執行役員(海外事業グループ統括)は、「グルテンフリーで、お米のビジネス自体が見直されるきっかけになった。小麦アレルギーとは別に、自称・小麦アレルギーだとか、健康のためや太らないためだとかで、グルテンフリー食品を食べるようにしているという人が、米国では全人口の1~2割ぐらいいる」と市場の大きさを指摘する。
来年度にも日本版グルテンフリー表示スタートへ
このグルテンフリー人気に目をつけたのが、米の消費拡大を図りたい日本の農業関係者だ。国内の米の1人当たりの年間消費量は、1967年度をピークに減少を続けている。当時は年間で1人当たり118キログラムの米を消費していたが、2012年度には、消費量は半分程度の同56キログラムにまで落ち込んでいる。米粉で作った製品をグルテンフリー食品として売り出せば、海外にも消費拡大の道が開けると見込んでいるのだ。
消費拡大をにらみ、米国のグルテンフリー基準よりもさらに厳しい日本版の「グルテンフリー表示制度」を作ろうという検討会も、今年6月から開かれている。
米国の規制値「グルテン含有量20ppm未満」は、セリアック病患者が食べられることを基準に決めた数値。日本の食品のアレルギー表示基準とは異なるため、小麦アレルギーの患者の中には、グルテンフリーマークがついた輸入食品を食べて、アレルギー症状が出る人もいる。
「日本版グルテンフリー表示」の旗振り役である自民党の山本拓衆議院議員は「20ppmはあくまで欧米基準。日本の小麦アレルギー患者の中には、20ppmでは倒れる人もいる。グルテンフリーという名の輸入品が店頭に並ぶようになって、グルテンフリー=グルテンゼロだと勘違いする日本人もいるが、外国の基準を変えることは容易ではない。日本独自のさらに厳しい基準が必要だ」と説明する。
農林水産省によると、日本の民間企業では、数ppmのグルテン含有量まで検知する技術が確立されている。「海外では20ppmなのに対し、日本基準で数ppmまで検知した表示をつけた商品を売り出す。世界にふたつ基準があってもいいじゃないか」(山本氏)という考えで、来年度に民間認証マークとしてスタートすることを目指している。
厳しい表示基準をつけた「グルテンフリー」製品として米粉製品を売り出すことで、米の復権は可能だろうか。
「小麦アレルギーの患者が人口の1%いるとして、推定で世界で7000万人とも言われる患者がターゲットになる。特に、小麦アレルギー患者を持つ親は、より安全な商品を買うので、反響は確実に出る」というのが山本氏の見通しだ。
グルテンフリーだけで売れる時代ではない
一方、こうした見通しに疑問の声もある。
前述の亀田製菓の古澤氏の見方はこうだ。
「昔はグルテンフリーというだけで売れたが、今は、健康志向に乗って消費が伸びている。小麦を使っていないだけでなく、遺伝子組み換え食材を使っていないとうたった商品やオーガニック食品という品ぞろえ、さらにオーガニック食品の中でも玄米だけじゃなくてキノア(南米原産の雑穀)が使われていたりと、バラエティーに富み始めている。製品も、パスタ、パンだけでなく、ビールまでグルテンフリー食品があるぐらいで、ただグルテンフリーというだけでなく、健康にいいというイメージが大事だ」
同社のカメダクリスプも、すぐに受け入れられたわけではない。最初は大規模なサンプリングなどをしてみたが、うまくいかない時代もあったという。結局、最初からやり直そうということになり、まずはアジア系の店でテストマーケティングを開始。味も、「柿の種」を食べた米国人から、「しょうゆの味が焦げ臭い」「お米臭い」と指摘されたこともあった。
「日本人は感じないが、外国の人にはお米臭いと感じる」といった“発見”などを基に、米国人に受け入れられやすい味を試行錯誤し、ブラックペッパー味やバーベキュー味など徐々に味を増やしていったと振り返る。
また、名前も「カキノタネ」では意味が分かりづらいので、米国風に「カメダクリスプ」と変更。グルテンフリーマークをつけるため、現地生産に切り替えた。販売される場所も、スーパーのスナックコーナーではなくアジアコーナーなどに置かれたりすることもあるという。「販売の苦しみは今も続いている。ただ、グルテンフリーというだけで売れる訳ではない。商品が消費者の生活に位置づくような、文化を作るぐらいのつもりでやらないと。米粉促進だけではだめかなと思う」と厳しく見ている。
「慎重な検討と基準の周知を」
他方、日本版グルテンフリー表示の登場で、小麦アレルギー患者がさらに混乱することを懸念する声もある。
「食物アレルギーの子を持つ親の会」の武内澄子代表は「海外のグルテンフリー商品は入手しやすく、小麦アレルギーの人はアレルギー対応と思って利用しているのが現状だ。海外の基準では、20ppm未満のものならグルテンフリーマークが付くので、小麦がまったく入っていないという意味ではないことが、小麦アレルギーの患者や家族に伝わっていない。日本のアレルギー表示基準と異なることも知られていない。日本のグルテンフリーの基準は未定だが、小麦アレルギーも考慮した慎重な検討と周知が必要だ」と指摘している。
「日本版グルテンフリー表示」が広く受け入れられるためには、この点をクリアーした上で表示基準をつくることと、海外でも受け入れられる「商品力」を備えた製品に採用されることが、カギとなりそうだ。
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私の息子が幼稚園の時、
同じクラスで知り合ったお友だちのお家に
遊びに行ったことがありました。
そのお家には年齢の近い息子さんが3人いて、
3人ともがすごい穀物アレルギーなのだと
お母さんが話してくれました。
お米も小麦もだめ、ということで
お母さんは九州から取り寄せた
粟や稗でおやきのようなものを作って
主食代わりにしていました。
その当時、かれこれ30年近く前に、
ご飯も食べれない、
パンもだめなアレルギーなんて、
そのお家によばれるまで私には
全く知識などありませんでした。
先日もナチュラルグローサーズで
もらって来た新しいヘルスマガジンに、
大豆アレルギーのことが載っていました。
その記事によると大豆アレルギーが大きく
取り沙汰されるようになった時期と
GMO(遺伝子組換え)大豆の生産が拡大した
時期が重なっているというものでした。
小麦アレルギーもそれに近い報告がされています。
初めて小麦アレルギーのことを知った時、
少なくても1000年以上は小麦を
食べて来たはずの(主に)白人が
何で今、ここに来て
小麦がだめになったの?!
って思ったくらいでした。
だって西洋人とパンは切っても切り離せない
というイメージがあったから。
翻って、私のつれあいはアメリカで
スシシェフをしていますが、
カウンターに座ったお客さんの、
私は⚪️⚪️アレルギーだから
という言葉に辟易するとこぼしています。
いわゆる甲殻類がだめというような
単純なものではないから困るのだと。
彼にしてみれば、単に自分が嫌いなものを
アレルギーだからと入れないで欲しいと
言ってるだけではないのか、と。
お寿司屋さんに来て、グルテンフリーに
してくれってとかさ、と家人。
もちろんセリアック病などシビアな
アレルギーの患者さんは
シリアスにこだわらないといけないでしょう。
でも単に流行りだからと
何のアレルギーもない人がグルテンを
削るって、不自然だと私は思います。
グルテンフリーはダイエット効果もあるかも
知れないとも言われていますが、
なら、お米もトウモロコシも
お腹の中では糖質に変わるわけですから、
そのファンクションは小麦と同じです。
アメリカ人はいずれにしろ、
パンを食べ過ぎ。
小麦もお米も炭水化物。
お腹に入ればお砂糖です。
ただ、昔から日本でも
雑穀を食べる重要性は言われています。
粟、稗、黍などの雑穀は
豊富なファイバーとビタミンや
ミネラルの宝庫。
白米を食べない私も、雑穀米は大好きです。
歴史的にお米を食べて来た日本人は
元来グルテンフリーです。
もちろんそのお米も食べ過ぎると
肥満が待っていますし、
グルテンフリーのお米のお菓子だって、
食べ過ぎると糖尿病です。
まあこの肥満大国のアメリカに住んでいて、
コスコなどで買っている、あの
大量のパンやケーキの量を見ていたら、
グルテンフリーよりも何よりも、
食べる量を減らしなさい
と言いたくなりますよね(笑)。
ヴェジタリアン、ヴィーガン、
パレオ、グルテンフリー。
チアシード、キヌア、ヘンプシード
フラックスシード、ココナッツオイル。
アメリカのヘルスフード業界は
どこへ行こうとしているのでしょうか。