2014年12月21日日曜日

いいタイトルですねえ「恋しくて」








日本で買ったこの本。

今日、やっと読了。


この本が出版されたのは
昨年の9月。


そしてこの中に収録されている
短編の1つを書いた
アリス・マンローが11月に
2013年のノーベル文学賞の受賞
が決まったのでした。


それにしてもいいタイトル。


集められた9編の短編小説は
確かにどれも、
高低、多少の差はあれ、タイトル通りの
「恋しさ」をわりとひしひしと感じさせて
くれる恋愛小説でした。


そしてやっぱりと言うか、
さすがと言うか、
村上春樹の翻訳の上手さには
感服です。


もう今や私には、
彼の小説の文体と、翻訳で綴られる彼の
文体が、どちらが先で、
どう違うのか、
わからなくなっています。


もちろん、彼が最初に
<風の歌をきけ>
を書いた時、
まず英語で書いて、それを翻訳したのが
あの小説だということは
よく知られていますが。



この9編(最後の1編は村上春樹の作品。
そして私はこれを除外します)の中では
特に、
「甘い夢を」
「L・デパードとアリエットーーー
愛の物語」
そして「ジャック・ランダ・ホテル」
に感動しましたね。


   え〜、これからどういう展開に
なるの?っていう予想がつかない意外性。

<アメリカ的?西欧的?>切なさ。


アリス・マンローの
「ジャック・ランダ・ホテル」の
一見あり得なさそうなのに、
痛いほど現実味を感じさせるストーリー。







小説ではありませんが、
私が胸痛くなるラブストーリー
と言いますか、映画の1シーン。


それは「初恋が来た道」で、
主人公のチャン・ツイィーが好きな人に
もらったくしを失くして探すシーン。


あれは切なかった‥‥。


東洋的切なさと言いますか。

















0 件のコメント:

コメントを投稿