日本で買ったこの本。
今日、やっと読了。
この本が出版されたのは 昨年の9月。
そしてこの中に収録されている 短編の1つを書いた アリス・マンローが11月に 2013年のノーベル文学賞の受賞 が決まったのでした。
それにしてもいいタイトル。
集められた9編の短編小説は 確かにどれも、 高低、多少の差はあれ、タイトル通りの 「恋しさ」をわりとひしひしと感じさせて くれる恋愛小説でした。
そしてやっぱりと言うか、 さすがと言うか、 村上春樹の翻訳の上手さには 感服です。
もう今や私には、 彼の小説の文体と、翻訳で綴られる彼の 文体が、どちらが先で、 どう違うのか、 わからなくなっています。
もちろん、彼が最初に <風の歌をきけ> を書いた時、 まず英語で書いて、それを翻訳したのが あの小説だということは よく知られていますが。
この9編(最後の1編は村上春樹の作品。 そして私はこれを除外します)の中では 特に、 「甘い夢を」 「L・デパードとアリエットーーー 愛の物語」 そして「ジャック・ランダ・ホテル」 に感動しましたね。
え〜、これからどういう展開に なるの?っていう予想がつかない意外性。
<アメリカ的?西欧的?>切なさ。
アリス・マンローの 「ジャック・ランダ・ホテル」の 一見あり得なさそうなのに、 痛いほど現実味を感じさせるストーリー。
☆
小説ではありませんが、 私が胸痛くなるラブストーリー と言いますか、映画の1シーン。
それは「初恋が来た道」で、 主人公のチャン・ツイィーが好きな人に もらったくしを失くして探すシーン。
あれは切なかった‥‥。
東洋的切なさと言いますか。
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