2017年2月20日月曜日

Moonlight を観る








アルバカーキに引っ越してもう
10ヶ月ですが、
ふだんのグローサリーの買い物と
アップタウンのモール以外、
ほとんど町を知らないのが現状です。


先だってはノブヒルという学生街
の映画館へ行きました。


今日はこれまた来たことのないエリア
にある映画館へ、出かけました。

映画のスタートは夜の7時前。

1日に1回の上映時間が夜だけなのです。

こんな時間に出かけるのも
初めてです。







この映画館、インディペンデント系の映画
や外国映画専門の映画館のようです。








観たかったのは、Moonlight 。







小さい館内ですが、
スクリーンが高めで、
後ろの席でも十分見やすいです。


昨年から今年にかけて、
まるで、昨年のアカデミー賞での
批判を覆すかのように、
いわゆる<黒人映画>がたくさん
作られて、上映されていました。


私たちも、Fences にHidden Figures と
立て続けに2本観ましたが、
私はこの Moonlight もどうしても観て
みたかったのです。

エギュゼクティヴプロデューサーに
ブラッド・ピットの名前。


監督はこれが長編2作目だという、
バリー・ジェンキンズという、
マイアミ生まれの黒人監督です。


映画の内容などはインターネットでも
たくさん出ているので、
私が敢えて書くことはしませんが、
この映画が今の時代、
決して黒人がほとんどである、マイアミ
の小さな町で起こったことではなくて、
日本を含む世界中で、
起こりうる話であるということを実感
させられます。


貧困、育児放棄、麻薬、
そしてホモセクシュアルであること。

どれを取っても、昨今、
日本の新聞でも繰り返し目にすることがらです。


ストーリーを提供した
タレル・アルヴィン・マクレイニーと
監督のバリー・ジェンキンズは
マイアミの同じ町で育ったことが
あとになってわかったのだそうです。


そして映画ムーンライトは、このマクレイニーの
In Moonlight Black Boys Look Blue
という舞台のシナリオから
脚色されたものなのです。


この芝居のタイトルは、
映画の中で子ども時代の主人公を
何かと助ける麻薬の売人である
ホワンが話す台詞の中に出てきます。


自分も子どものころにはチビで、
月夜の夜にも靴も履かずに走り回っていた。

そんなある時、一人の老婆が自分を引きとめて
こう言ったんだ。

走り回って、(月の)光をいっぱい
浴びたらいいよ。
月光の下では、黒人の子は青く見えるんだ、と。



ストーリーはこのマクレイニー自身の
体験から書かれたもののようですが、
そんな環境で育った彼も、
最終的にはイェール大学演劇大学院を卒業
しているという優秀さ。

そんな彼の生きざまを思うと、
才能と強靭な意志と努力の人だったのだろうと
想像するに難くはないでしょう。


4日後に迫ったオスカーを取っても
取らなくても、
今年観ておいて良かったと思う映画で
あることは間違いありません。



✨ ✨ ✨


ところでこの映画で、
主人公の母親役を演じているのが
007 Skyfall でボンドガールにも抜擢された
イギリスの女優ナオミ・ハリスです。


彼女があるインタヴューで、
この母親役は本来なら、
自分が絶対やらない役だったと話しています。

確かに女優も演じる役によるイメージ
というのが嫌が応にもついてしまいますものね。


ところが彼女はこの役で
アカデミー賞にノミネートされました。


ジャンキー役でもきれいなことには
間違いなくて(笑)、
ほどよく鍛えられた腕と上半身がまた
かっこいいのです。



この映画に出てくるもう一人の
黒人女優、主人公の子ども時代に
彼にやさしく接する麻薬ディーラーの
奥さん(?)役の、
Janelle Monae は、Hidden Figures にも
出演している歌手でもあります。
彼女もとてもキュートなんです。



もうひとつの話題は、
この映画のエギュゼクティヴプロデューサー
であるブラッド・ピット。


プライヴェートではたいへんでしたが、
いい映画を制作していますよね。
























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