昨日仕事場でのこと。
黒沢映画が好きだという、
電気関係の品物の値段を付けているジェイムズが
私にこれ、見てご覧よ、と差し出した
1冊の本。
サルヴェージ(イーストサイドへ送るほぼ
ごみに近いモノたち)の箱の中に入ってたんだ、
と見せてくれたのは
カリフォルニア大学出版局から出ている
黒澤明監督の映画についての本。
何でか知らないけどね、湿ってページが
くっついてるんだよ。
誰がこんなにいい本をこんなことするんだろうね、
とジェイムズ。
表紙を開けたところには靴で踏んだ跡も。
ほら、靴で踏んだ跡もあるよ、と私。
乾かしてみるから、私は明日休みだけど
見といてよ。
とジェイムズに言って、プロセスしないと
いけないトート(プラスチックの箱)の上に
置いて来たのですが、
はて明日行って、まだあるでしょうか・・・。
そんなことがあったら、家人がほらこんなニュースと
見せてくれたのが↓のニュース。
http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20130125-OYT1T01029.htm
確かに黒澤映画は(まだ全部を見たわけ
ではありませんが)
シナリオも面白い。
よく出来ています。
私が一番好きなのは「生きる」でしょうか。
主人公と同じように胃がんなのに胃潰瘍だと
言われて死んで行った父にかぶってしまう。
いつ見ても志村喬がブランコにのって
命短し、恋せよ乙女・・・と歌うシーンで泣いてしまいます。
「赤ひげ」「七人の侍」「用心棒」
「椿三十郎」「羅生門』「蜘蛛巣城」
などの時代劇も
「どですかでん」「天国と地獄」
「悪い奴ほどよく眠る」などの現代物も、
とにかく圧倒的な世界を見せてくれた人。
黒澤監督に加え、脚本家の橋本忍、菊島隆三、
小国英雄の3氏とに与えられたジャン・ルノワール賞。
↓のニュースによるとただ一人存命の橋本忍氏は
何と94歳だそうです。
http://topics.jp.msn.com/entertainment/movie/article.aspx?articleid=1637917
ちなみに「生きる」は黒澤監督と橋本氏、小国氏の
共同脚本。
「どですかでん」までのほとんどの黒沢映画の
脚本にこの3氏が関わっています。
(ウィキより)
たとえほとんどの受賞者が亡くなっているとは言え、
こんな賞を与えるアメリカ脚本家組合も
http://www.wga.org/content/default.aspx?id=5168
こういう方々にスポットを当てて
賞を授けるなんて、えらい!
何で日本でこれが出来ないのかなと家人。
アキラ・クロサワは永遠です。
あ~また見たくなりました・・・。
「生きる」が。
たとえ悲しくなっても、あの世界に浸りたいです・・・。
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