2011年5月10日火曜日

好みって・・・



TOM HALK っていう人の作品が日本で高騰して
いるのですって。
今日お店に来た日本人のバイヤーさんから聞きました。
それと言うのも彼は失明してもう作品が作れなくなった
からなのだそうです。

 このバイヤーさんが去年の秋に来た時も
日本ではホピの老アーティスト、ヴィクター・クチュイテワ
が亡くなったので、彼の作品が高騰しているという
話を聞きました。
ヴィクターはウィンズローのケアホームに入院している
ようですが、亡くなってはいません。

そして今日このバイヤーさんは私の働くお店で
見つけた TOM HALK のブレスレットを購入。
さすがにこの指環はサイズが小さくて、男性用には
向かないとパス。


そんなのわかっていたら自分で買っておいたのに、
などとは私は思いません。
彼はあくまでもビジネスで来ているバイヤーさん。

人の好みは様々です。
私は自分の好みではないものを買って売ろうとは思わない。

☆☆☆

村上春樹が(ハイホーだったかな)エッセイの中で、
バブルのさなか、投資用にマンションを買うことを
勧められて見に行けば、それは自分には
とても人が住む部屋には見えなくて、
そんなものを単に投資として買う気にもならず、
買わなかった。
でもヨーロッパから帰って来たら、そのマンションは
数倍にも値上がりしていた。
それでも自分は買っておけば良かったとは思わなかった
というような内容だったと思います。

とてつもなく値段の違うマンションとインディアンジュエリー
を比べでも仕方ありませんが、
私はやっぱり村上春樹と同じ考え方をすると思います。
自分がいいと思わないものを単に投資、
お金を儲けるだけに買うという気にはなりません。

希少価値だから、限定物だから手に入れたい
というのはコレクターの
根源的な欲望なのかも知れませんが、
亡くなったからとか、もう作れなくなったからというので
求めるというのがいま一つ私にはわかりません・・・。

大したジュエリーも置いていない私の仕事場で
そんな価値のあるものがあったなんて・・・。
とは言え私には何の価値もないんですけれど。

人の好みって面白いです。
と言うかきっと私の好みが偏狭なだけなのでしょう・・・。

0 件のコメント:

コメントを投稿