2015年6月11日木曜日

何だか悲しい場面を目の当たりにして







今日、ダウンタウンに行ったので、
プチテカに寄りました。

お店には何かを売りに来た男性が二人。
この写真の男性はホテヴィラから来ていて、
作ったホピのラトルを売りに来ていました。

もう一人のナバホの若い男性は、
小さな壺をたくさん持って来て、
オーナーのスティーヴに見せていました。


この写真の男性(名前を聞けば)メルビンは、
先にビジネスを済ませて出て行きました。

もう一人のナバホの男性は、
スティーヴから、今回は買わないと言われて、
ガラスの台の上の壺たちをまた
新聞紙で包み始めました。

持って来たものを全てバスケットに戻して、
いざ出て行こうとして、
私は目の前に置かれたサングラス
に目が留まり、これ、あなたの?
とたずねたんです。

彼は何も言わずにそれをさっと持ち上げて、
お店を出て行きました。

その時点で、彼の返事が曖昧だったので、
もしかして彼は嘘を言ってるんじゃないのかしら
と思ったのです。

少ししてメルビンが戻って来ます。
何かを探す様子で。

サングラス?と私。あなたのだったの?
もう一人の人が持って行ったわよ。

私はあわてて彼と外に出て、
メルビンがあっちだ、という方を見たら、
彼が歩いて行っています。

メルビンの体型ではとても走れそうにはなく、
私は信号が変わるのを待って走る。

見失ったかなと思って少し引き返したら、
彼はどこかのお店の入り口で
誰かと立ち話をしています。

ウエストのベルトにはきっちり、
メルビルのサングラスが。
それ、あなたのじゃないでしょと
指差すと、あ、これ、
とすっとサングラスを取って私に渡すのです。

もちろん謝りもせず、
何事もなかったかのように、素知らぬ顔で。

やっと追いついたメルビンにサングラス
を返してあげました。

二人でプチテカまで戻り、
ことの次第をスティーヴに報告。

私がメルビンに糖尿病じゃない?
とお腹を指して聞いたら、
違うと。

お店を出て行く彼に体、気をつけてね、と。

彼がいなくなって、スティーヴが私に、
かれは糖尿だよ、と。



何だかねえ。どうしてあんなこと
するのかしら。他人が置き忘れたものを
平気で持ち去る。
悪びれもせず。


誇りはないのでしょうか、ナバホとしての。
いやですよね、自分がまともに
こんな事に出くわすと。





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