2010年5月5日水曜日

上と下(うえとした、かみとしも)

アメリカに住んでいて何が一番嫌かと言えば、
それは内と外、(例えて言うならふきんと雑巾という意味での)
上と下の区別がないことです。
今サンフランシスコで治療中の(間)寛平さんが、
サンフランシスコのアパートで、修理の人が
土足で上がって来て・・・とブログに書いていましたが、
この気持ちは日本人なら誰しも感じることでしょう。
仕事場でガラスのショーケースやレジカウンターの上に
小さい子供を座らす。
マネジャーはセール用のディスプレイをするのに、レジカウンターに
土足で上がって作業をする。
(その後、私は必ずウィンデックスでカウンターを拭いています)
事務机の上に、食事や作業用のテーブルの上に座るのも
当たり前。まるでそれがカッコイイとでも思っているかのように。
やめてよ、食事をするところにお尻をのせるな!って
いつも心の中で叫んでいる私。
ショーケースに何段かに分けて並べてある、ファインディングの
入ったトレイ。その一番下の段のトレイを順番に、
足で奥にひっこめるナバホたち。
しゃがむのがめんどうなのです。
でもそのトレイは<手>で取り出して、お客さんに見せるものなのです。
こちらのカフェで、アメリカ人が低いソファに座って
コーヒーテーブルの上に足をのせているという光景もよく
見かけますが、あれも私にはたまりません。
小さい時よく母が「かみのものとしものものを一緒くたに
したらだめ」という言い方をしていたのを覚えています。
<かみのもの>と<しものもの>。
わかりやすく言えば、口とお尻です。
ものを食べるところにお尻をのっけるなんて、とんでもない。
それは<いただきます>の文化、食べ物を神聖なものとして扱う
日本の文化にも繋がります。
そういう文化で私たちは育ちました。
そしてそれは失くしてはいけない、大切な文化だと思います。
映画<アバター>を撮ったジェームズ・キャメロン監督が
オプラのショーに出演して、
あの映画を撮ってから<木>に対する見方が変わった
と話していましたが、木だけじゃない、
自然界のすべてのものには命が存在して、だから
自然を敬うという文化が、日本にもホピにも、
世界中のもっと他の文化にも存在しているのですよと
教えてあげたかったですね。












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