2017年10月2日月曜日

「悪しき話」は話が早くて、受け入れやすい、ラスヴェガスの無差別殺人



何とも本当に気が滅入る1日でした。


私は昨夜は早く休んだので、
朝起きてラスヴェガスの無差別殺人の
ニュースを知りました。


死者の数は50人から現時点では
59人にのぼり、負傷者は527人。


2万2000人がいたコンサート会場を
斜め向かいのホテルの32階の窓
からライフルを撃ち込んだ64歳の犯人。


いったい何が彼にそんな大量殺人に
至らせたのか。



ラスヴェガスの警察の発表では
犯人が宿泊していたホテルの部屋には
16丁のライフルとハンドガンが見つかったと。


犯人の家には他にも18丁の銃、
何千発もの弾丸、
爆弾も見つかったということ。


その中には自動で作動するように
改造されたものもあったと。


犯人が使ったライフルの中には
照準スコープが付いたもののあったと。



そしてどのライフルもハンドガンも
法にかなった購入だったとも。


ホテルの部屋に16丁、
家には18丁、
そして何千発もの弾丸。


これだけの数の銃と弾丸を買い集めていた犯人。


隣にはサイコパスが座ってるかも知れないし、
人殺しが座ってるかも知れない

と歌っていたのは21パイロッツでしたが、

この犯人の近所に住む人は
昨日のこの事件を知って、
震え上がったかも知れません。



今回初めて知りましたが、
トランプは昨年の大統領選のキャンペーンで
ヒラリーが大統領になったら、
銃を持てなくなるぞ
なんてことをスピーチで言ってたのですね。



⭐️  ⭐️  ⭐️



お話は変わりますが、私は今
日本で買って来た
川上未映子が村上春樹にインタヴューした
「みみずくは黄昏に飛びたつ」
を読んでいますが、
その中で村上春樹が「善き物語」
と「悪しき物語」について話しているのですが、


善なるものというのは多くの場合、
理解したり、噛み砕いたりするのに
時間がかかるし、
面倒で退屈な場合が多いんです。

でも「悪しき物語」というのはおおむね
単純化されているし、
人の心の表面的な層に直接的に
訴えかけてきます。
ロジックがはしょられているから、
話が早くて、受け入れやすい。
だから汚い言葉を使ったヘイトスピーチ
のほうが、筋の通った立派なスピーチより
素早く耳に入ってきます。


トランプのスピーチがまさにこれです。


とここまで書いていたら
CNNからの新たな速報で、
犯人はホテルの部屋に23丁、
家には19丁、
合計42丁の銃を所有していたと
ポリスが発表しています。



42丁!!!


64歳の犯人は、リタイアしたリッチ
な元会計士。


亡くなっている父親は銀行強盗犯。


何かのDNAだったのでしょうか。



とにかく毎回毎回、もううんざりだ
と言いながら起こり続ける銃犯罪。



ある調査によるとアメリカ人が銃を
手放せないのは
まず自分たちには銃を持つ「権利」
が憲法で保証されているから、
そして「身を守る」ため。


そしてこういう事件が起こるたびに
銃を買い求める人の数は増えるのです。


何はともあれ全米ライフル協会を
何とかしないことには進まないでしょう。


彼らは議会に圧力をかけているのですから。



映画「ボウリング・フォー・コロンバイン」
の終わりで、
監督のマイケル・ムーアが
当時のNRA(全米ライフル協会)
の会長だったチャールトン・へストン
を彼のビヴァリーヒルズの屋敷に
訪ねるシーンは鮮明に記憶に残っています。



身を守るために銃が必要。


21世紀になってすでに18年目が来よう
とする今、
カウボーイの時代でもないのに、
身を守るために銃を持つってそんな
危険な国?アメリカ?


医療保険制度がめちゃくちゃなのに
世界一の先進国?アメリカ?


ツイッターでそれこそ日本の
(今は知りませんが)かつての子供が
‥‥オマエの母ちゃんデベソー
とか言い合う幼稚園児レベルの
応酬しかできない大統領を配する国、
アメリカ?


トランプの「悪しき物語」を解析して
その真実を見抜けなかった
はっきり言ってバカが多いアメリカ。
(それはこの国の教育のなせるわざだと
私は思っています)


おおむねじっくり考えることをしない
多くのアメリカ人が
甘い言葉、分かりやすい内容だった
トランプの「悪しき物語」に飛びついた
のですね。



今回の事件、本当に本当に胸が痛みます。


トランプでは銃規制法案が進むことは
期待できないとは思いますが、
今はここからどう進むか
見守りたいと思います。



























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