2010年12月5日日曜日

何でこんなものが・・・偽ターコイズ(染めたマグネサイト)



様々なことやものの対極化が進む今の時代。
方や何千ドルもするシルバージュエリーがあるかと思えば
中国や台湾、南米産のチープでそれらしく作られたインディアンジュエリーも
どんどん入って来ています。

インディアンジュエリーの材料も、シルバーからトルコ石まで値上がりする一方。
使うシルバーのゲージ(厚さ)を薄いのに変える人。
値上がりしたシルバーをやめて、ニッケルに変える人。
今まで通り、厚いゲージのシルバーの板を買って行く人。
シルバースミス、アーティストにより、様々です。

1個が何百ドルもするトルコ石があるかと思えば、今やマグネサイトと
いう石を染めて、トルコ石風に作ったものがかなり出回っています。
入荷してもすぐに売れてしまう、今や天然石のビーズの中では
1番の売れ線です。

先日TUBA CITYという、フラッグスタッフから北東に1時間ちょっとの町にある
トレイディングポストのオーナーが、偽ターコイズはどれだと
やって来ました。
ここは以前1度だけ、月に1度行われているオークションを見に行った
お店です。
どうもお店の従業員がターコイズだと言われて買ってオークションに
出そうとしたものが、このマグネサイトだったので、彼が
一体どこで売っている、どんなものなのか確かめに、自分のお店の
サンプル用に買いにやって来たのでした。

私たちは売る際にこれはマグネサイトで、ターコイズではありませんよと
お客さんに言いますが、いったん彼らの手に渡れば、
それが商品としてどう売られるか、私たちの知るところではありません。

<トルコ石>として売られていても、果たしてどれだけの人が
本物のターコイズではないと見定められるでしょうか。
このマグネサイトという石はクリーム色にまさにターコイズのような
ウェブ(黒い模様)が入っていて、青く染めると、ターコイズそっくり。
材料費をカットするために仕方がないと彼らは言うでしょうが、
少なくても事実を買う側に伝える必要はあるとは思いますが・・・。

もちろんシルバースミスが使う石は加工はしてあっても
天然石が基本。
これも私の店で扱っているような、ごく普通のトルコ石から、
天然のまま、ハンドカット、ハンドポリッシュのターコイズを使うアーティストまで
様々。
ロサンジェルスでジュエリーを作って売る友人が、値段の安さ、
見た目の派手さ、かわいさだけに飛びつくお客さんが増えた、と
嘆いていました。
まあこういったものは個人の価値観と趣味に頼るところが大きい
とは思いますがやはり作る方、売る方としてはこんな時代だからこそ
本物を買って欲しいとつい願ってしまうのでしょう。

話は変わりますが仕事場は昨日と今日の2日間、ビッグセール。
昨日はそれほどでもありませんでしたが、今日は大忙し。
常連さんのアーティストたちがシルバーをたくさん購入して行きました。
これだけの不況でも、ジュエリーが売れているということも、
1つの驚きです。
まあ1年の今の時期はアーティストにとってはかきいれ時ですけれど。

私がレジを打った(お気に入り?の)アーティストたちは
みんな普段買っている厚さのシルバー(の板)を買っていて、
ちょっと安心。
そうでなくっちゃね、リオ、ジェイ、マーカス。











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