そしてレイモンド・カーヴァー。
はっきり言って、村上春樹より好きに なりました。
☆
昨年の「新潮」12月号に掲載された、 村上春樹の短編小説の中の表現に対する、 中頓別町町議による、質問状。
そしてそれに対する、彼の釈明。
その文章を読んで、ちょっと違和感を感じた のですよね。
少し前にどこでだったか覚えていませんが、 路上でのタバコのポイ捨てを注意した 老人が、注意した若い男性に殴られて、 転倒して頭を打って、 亡くなっていました。
<タバコのポイ捨て>って、公共意識、 道徳心、ゼロの最低の行為ですよね。
それが都会の路上であれ、 北海道の中頓別町であれ、どこであれ。
相手の女性が車の窓から、タバコを投げ捨てる のを見た、主人公の感想らしい。 彼は、これは中頓別町では普通の行為なんだ と思ったと。
主人公のこのメンタリティは、おそらく、 村上春樹自身の無意識の価値観が 顕れたのではないか。
北海道は好きだと言いながら、 どこかで<上から目線>な見方があるのでは ないか。
彼が出した<見解>の中の、
「‥‥そこに住む人たちに不快な思いを
させたことは心苦しく、残念だ。」
という表現は、何だよ、親近感で書いたのに、
それがわかんないのかよ、という、
ちょっと傲慢なにおいを感じてしまうのは、
私だけでしょうか?
小説を読んでいないので、はっきりとは
わかりませんが、フィクションであるのに、
実在の地名を出す必要があったのか。
フィクションとは言え、ある限定された実在の町で、
最低の行為であるタバコのポイ捨てが
普通に行われていると、<大作家>の小説に
書かれたら、そりゃ、怒りたくもなるのじゃ
ないでしょうか。
北海道に親近感を持っている人にしては、
ちょっと無神経な表現だったように
思ってしまいますが。
いずれにしろ、私の中では、もう
とうに終わってしまった村上春樹。
まあ昔の光、いまいずこかな。
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