2018年10月30日火曜日

アメリカ人の自己責任回避の言い方








今住むアパートは少し前にオーナーが
変わり、マネージメントも
大きな会社に変わりました。


前にいたマネージャーも他のスタッフも
気さくで話しやすく、
住人がものを言いやすい環境でしたが、
新しくやって来たマネジャー、その他のスタッフは
極めてビジネスライク。


写真では見辛いですが、
日曜日に気がついて写真を撮ったのは
パーキングのそばの敷地内に放り出された
ケーブル会社のコードです。

長いので大きくぐるぐると巻かれて
捨てられていました。









次の2枚の写真は今日、写したものです。


レントを払いに行ったついでに
マネジャーの女性に捨てて欲しいと話しました。


そしたら彼女、何と言ったと思います?


私たちのものではないので、勝手に処分
出来ないので、
ケーブル会社に電話する、と。


「捨てて」あるのに?


不要なものかどうかはわからない。

自分は責任を負いたくないので、と。


そこまで「自分の責任」にこだわるかねえ。



もう1つは私たちのパーキングスペースの
隣りに停めている古くて見ばえの悪いホンダ。

そのスペースは別の住人のものなのですが、
彼がそこに車を停めないものだから、
別の住人が使っているのです。

屋根のついたスペースは1ユニットに1つ。
彼らは2つ使っているのですが、
そのことについても、
個々の住人のことなので
私たちは関知しないと。


でもその車のレジストレーションは
もうとっくに切れてるのよ、と私。


そこで初めて、それはアパートの問題。
私たちのアパートの敷地内に
そう言うレジストレーションの期限の切れた
車があることはいけないから、
セキュリティに話すと。


レジストレーションと言うのは、
車のナンバープレートに貼る日付の書かれた
ステッカーのこと。


アメリカでは自分の乗る車は、
1年か2年(あるいは3年、州によって違います)
の単位でその州の車両登録を更新しないと
いけません。


それが切れてしまっていたら、
運が悪いと路上や町の駐車場でポリス
が見つけてその後はけっこう大変なことになります。


私がそう言った時点で初めて
行動を起こすことにしたマネジャー。


何だかねえ。


これに関しては自己責任は
誰からもどこからも追及されませんからね。


オフィスを出て自分のアパートに
近づいたら、わが家の下に住むおばあちゃん
がいたので、
ケーブル会社のワイヤーのことを
マネジャーに話した内容を言ったら、
ケーブル会社に電話したって、
回収になんて来るもんですか。


捨ててるってことは不要だからでしょ。


メインテナンスに言ってさっさと
ゴミ箱に捨てればいいだけでしょ。


彼女が一番まともな、理にかなった
ことを言いました。


もちろんこう言ったことで
「アメリカ人は」と決めつけてしまうこと
は良くないことだとはわかっていますが、
往々にして起こることなのですよね。



学生時代に本多勝一の著作を読んだ時に、
中近東の人々は例えばレストランで働く人間が
お皿を割ったとして、
絶対謝らないし、
「この皿は今日、割れる運命にあったのだ」
とさえ言うのだという文章がありました。


彼らの文化では自分の罪を認めたら、
それこそ首打ちの刑だってあり得るから、
当然誤りを認めて罪を認めたりしないし、
そんなこじつけさえ言うのだ、
みたいな内容だったと思います。


アメリカ人だって例えば車の事故を起こしても
絶対I'm sorryとは言わないです。


それを言ったら事故の責任は全て
その人におっかぶさるからです。


アメリカに長年住んでいて知ったこと。


自分の損得に関係のないところ、
シチュエーションでは
アメリカ人も簡単にI'm sorryって言うんですよ。


でも損得が生じる場合には
絶対謝ったりはしません。


先ほどの本多勝一の本の続きでは、
外国に侵略されたことのない国の人々は
素直に謝る傾向がある、と書いてありました。


日本もしかり。


歴史的に外国に侵略もされなかった国の民は、
平たく言って「お人好し」
と言うことでしょうか。


今日のアパートのマネジャーとの会話で
そんなことも思い出した私です。





















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