2017年2月26日日曜日

こんなハプニング、あってはならないこと、今夜のアカデミー賞







今夜のアカデミー賞には参りました。


こんなハプニング、こんなミスって
あり得る、起こり得るのでしょうか。


それはさておき、助演男優賞はMoonlight の
マハーシャラ・アリ。

彼、涙ぐんでいましたね。








そして助演女優賞は Fences の
ヴァイオラ・デイヴィス。

映画ではちょっと疲れた、毒舌家
のだんなを持つ妻役をしっとり
と演じていましたが、
実際はこんなにきれいな女性です。









外国語映画賞には
イランのファルハーディー監督の
「セールスマン」が受賞しましたが、
監督は最初の大統領令でアメリカに
入国できなくなり、その後抗議のため
出席を拒否しました。

代理人の女性が彼のメッセージを
読み上げました。

以下は<シネマトゥデイ>から
引用させていただきました。




トランプ大統領が誕生した後のアメリカ国内を象徴するかのように、国の分断や多様性といった言葉が飛び交った今年のアカデミー賞で、特にその行方が注目されていた外国語映画賞は、アスガー監督と主演女優のタラネ・アリシュスティが授賞式をボイコットした『セールスマン』に贈られた。アスガー監督の代理人を務めたイラン出身の実業家アニューシャ・アンサリ氏が壇上で監督にかわって声明文を読み上げ、「出席できなくて申し訳ありません。非人道的な法律によって差別され、アメリカへの入国を許可されなかった私の国のほか6か国の人たちを代表し、私は欠席しています」と切り出すと会場は割れんばかりの拍手に包まれた。
 監督は「世界を『自分たち』と『敵』というカテゴリーに分断することは、理不尽な侵略や戦争のための偽りの正当化という恐怖を生みます」と続け、「それらの戦争は侵略の犠牲となる国に住む人々の民主主義を妨げ、人権を奪います」とつづる。そして「映画をつくる人たちは人間の価値にカメラを向け、様々な国や宗教の固定概念を超えることができます。『自分たち』と『他の人』の間に『思いやり』を生み出すことができます。『思いやり』は今日、これまでのどんな時よりも必要とされています」とメッセージを送った。


 外国語映画賞に関しては、同部門の候補作の監督たちが授賞式に先駆けて「日曜日の授賞式で外国語映画賞が決まるが、私たちは『国境で分ける』考え方を拒絶する」と共同声明を出し、「最高の国、最高の性別、最高の宗教、最高の人種などないと信じている。この賞が『世界中の国が一つであること』『芸術は自由であること』のシンボルとなることを願っている」と訴えていた。








脚色賞を取って、壇上でスピーチをする
バリー・ジェンキンズ監督(左)と
タレル・アルヴィン・マクレイニー。







タレル・アルヴィン・マクレイニーが書いた
 公表されなかった芝居を、
バリー・ジェンキンズと彼が
シナリオにしたのが
Moonlight です。


後になって、監督のジェンキンズは
自分とマクレイニーが、
マイアミのリバティシティという同じ町
で育ったことを知り、
撮影もその町のリバティスクウェアという、
(低所得者用)住宅で行われました。

主人公の母親役を演じたナオミ・ハリスは
たった3日間での撮影だったと話していました。











彼の評判が高かったのは読んでいましたが、
主演男優賞、
La La Land のライアン・ゴスリングに
あげて欲しかった!

だって歌って踊って、ピアノまで
弾いてのすばらしい演技でしたから。


かつては1つの作品が賞を総なめ
ということはけっこうあったように記憶
していますが、
今の時代は、そういうふうに賞を集中
させないという
力が働いたのでしょうか。










主演女優賞はエマ・ストーン。

これはおそらく誰も異議がないでしょう。


そう言えば彼女、
作品賞が La La Land だと発表されて
再びステージに上がって、
作品賞が間違いだったとわかった時、
ただただ Oh, My God をつぶやき続けていました。








私も作品賞が La La Land と発表されて、
あぁ、良かったと思わず立ち上がって、
テレビの前から離れたんです。


作品賞のプレゼンターは、
「俺たちに明日はない」コンビ、
ウォーレン・ビーティーとフェイ・ダナウェイ。


作品賞の発表の際、赤い封筒を開けて
中のカードを見たウォーレン・ビーティー
の様子がちょっとヘンだったのですよね。

どうしたのかしら?と思って
見ていたら、
あなたが言ってというように、
カードをフェイ・ダナウェイ渡したのです。

それで彼女は即座に
La La Land と読み上げました。


La La Land にかかわった人たちが
ステージに上がり、
スピーチも二人が終えたところでの
ハプニング。


こんなことあっちゃあいけないですよねぇ。

何かどうなってこんな事態を
招いたのか。

アカデミー協会は検証すべきでしょう。



✨✨✨



Moonlight の紹介で、
プレゼンターがこれは
「ユニヴァーサルストーリー」
だと言っていたのが私には印象的でした。


黒人であること(人種的マイノリティ)、
貧困、ドラッグ、いじめ、性的マイノリティ、と
ある意味、すごく限定された場所での、
限定された人々の物語ではあるのですが、
そこから俯瞰していけば、
それはこの世界のあちこちで見られる、
今、起こっている風景でもあります。



Fences 、Hidden Figures 、そして
Moonlight と今年は、
アクションやマッチョではなく、
心にしみる黒人映画に感動させられました。



さてさて、アートの世界では
様々な批判的コメントやスピーチを経て、
このアメリカ自体は一体
どう進んで行くのでしょうか。


そう言えば、ツイッター大好き
我らがおバカ大統領、
今回のアカデミー賞に対してはいまだ
何の反応も聞こえてきませんね(笑)。

















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