2016年2月21日日曜日

ダウンタウンでのひと時、エドさんの話、ユーゴスラヴィア、チトー









朝は−2℃でしたが、その後は
ぐんぐん気温も上昇した今日、
私は家人を仕事場に落としてすぐに
ダウンタウンへ。

先週ではなく、その前の30%オフセール
で買っていたシャツを別のものと交換しに
マウンテンスポーツへ。

これを買った時にオーナーのリサに確認した時、
(一応セールの商品は最終セールでリターン
は出来ないのが建前なのです)
交換とかストアクレジットならいいよ
と言ってくれていたので、
ちょうどお店に出ていたウィリアムに話したら
OKということで、
もう小さなサイズのものはほとんどなかった
のですが、このダウンスウェターシリーズ
のダウンヴェストがあったので交換
してもらいました。

パタゴニアのダウンヴェストは持って
いるのですが、こちらは全くの冬用。

しっかりダウンの入った厚手なので、
このタイプの薄手のものがあってもいいかなと。

定価は$179のものなので、
この半額とは言え、返した
シャツの倍以上のお金を払わなくては
いけなかったのですが、
買ったけどたんすのこやしで着ない

ままおいておくものよりは、
今まだもう少しは活躍してくれそうな
このヴェストを
買っておいた方がいいかなと。

気の知れたウィリアムがいてくれて
助かりました。


ダウンタウンに車を停めたので
マウンテンスポーツの何軒か隣りの
プチテカに寄りました。

マウンテンスポーツへ行くのに前を
通ったら、OPENのサイン。

確か冬場は日曜、月曜はお休みしていたはず。

エドさんが、オーナーのスティーヴから
の電話でお店を開けてほしいと言うからさ。








いつも穏やかなエドさん。


何の話からか、エドさんがアイリッシュ
だということをお聞きしました。

あ、お母さんはユーゴスラヴィア人だから
ハーフアイリッシュかな。

へ〜ぇじゃあお母さんがいたユーゴスラヴィア
はチトー(大統領)の時代だね、と私。

チトーと自分で言って、かつて
ロサンジェルスで見た
エミール・クストリッツァの映画
「アンダーグラウンド」を思い出しました。


エドさんが(ハーフとは言え)アイリッシュ
だということ、お母さんがユーゴスラヴィア人
だということも初めて知りました。

そのせいかどうかはわかりませんが、
エドさんの奥さんはメキシカン。

彼の様々な人種に対するリベラルな接し方は
そんなご自分の血から来ているのかしら。









そこへ登場したのがクリスさん。

プチテカでよく見るお顔ですが今日、初めて
お名前を教えてもらいました。

年季のはいったM1ジャケット。

私も黒いの持ってるよ〜、でもこっちの
方がカッコいいなあ。

私がそんなことをクリスさんに話すと、
エドさんが負けじと(笑)着ていたヴェスト
のファスナーを開けて見せてくれたのは
スウェットシャツの左胸の
マリーン(海兵隊)のロゴ。

父がマリーンだったんだとエドさん。


アメリカ生まれのフルブラッドアイリッシュ
のお父さんは生え抜きのマリーン(海兵隊)
だったらしい。

30年いたんだよ。

元々ミリタリーファミリーだったのですね。




海兵隊だったクリスさん、
エドさんを指して
彼はアーミーなんだよ、と何だか二人で
アメリカのミリタリーの所属に関しての
冗談まじりのけなし合い?

こういう会話って部外者がきいていたら
けっこう面白いです。

このクリスさんはスコットランド人で、
イギリス軍として北アイルランド軍のIRA
とも戦ったのだと。

こんな会話をしていたら、大学の授業で
(退屈しながら、苦笑)習った
アイルランドのゲール語のことや
ケルト、イェーツのことを思い出しました。

私がベオウルフも習ったのよねぇ
なんて話したら、クリスさんは知らず、
エドさんがクリスさんにベオウルフのことを
簡単に説明。

この時代のアメリカ人は、って特にエドさんが
そうなのかも知れませんが
インテリですよね。

「まっとうな」アメリカ人、
まっとうな大人という感じがします。

先ごろ、日本をアメリカの第51州に
と発言した国会議員がいてね、
という話題をエドさんに振って、
これってどう思う?

エドさんはとんでもない、
あのすばらしい文化と人々がアメリカの
統治下になるなんて、だめだめ。

でもね、日本人もかなり「アメリカナイズ」
して来てるからね、<悪い>方向で。

アメリカにはいっぱいいいところがまだ
あると思うのだけど、日本は、
アメリカの悪い面にばかり染まるのよ、
と私は持論を展開(笑)。

もう今はろくな政治家いないしね、
と私が言ったとたん、
ここ(この国)もおんなじだよ、とエドさん。


こんな(各州でのそれぞれの党の指名候補
を選ぶという全米がざわざわした)時期、
少なくてもエドさんはそう感じている
のですね。









パッチ好きの私の目に留まった、
クリスさんのM−1ジャケットの右上腕のパッチ。

パラシュート部隊協会のもの。










私が日本人だと知って見せてくれた
クリスさんのつけていた腕時計。

70年代に作られたセイコーの自動巻
なんですって。







裏側はこんな感じ。

クールだろう?とクリスさん。

彼も中古を買ったのだと。








するとこれまた負けじと(笑)エドさん。

僕のも日本製だよ。

エドさんのは古くはないシチズンのもの。


(クリスさんの時計よりは)文字は見やすいよね。


何だかおかしくてうれしい。


日本製の時計を自慢げに見せてくれる
ミリタリーあがりのおじさまたち。


アメリカ人の元ミリタリーのおじさま二人に
ヘンな日本人女子一人。

でもおじさまたちとの会話は私が切り上げる
まで止まりそうもありませんでした。


とっても興味深いお話。
教養あふれる会話。


日曜日のプチテカでのひとときでした。





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