2014年6月4日水曜日

ホピ農業シンポジウム その3)貴重なお話、当面の最重要課題はGMO(遺伝子組み換え作物)







ホピ農業シンポジウムでのことが
続きます。

会場での最初のスピーカーは
レナードさん。

10年前に糖尿病の診断を受けて、
自分の食生活を見直し始めたのだと
話し始めました。






レナードさんはすばらしいことを
話してくれました。

それは子供たちに教えると言うこと。

子供たちに家の用事をさせる。

子供たちを畑に連れて行きなさい。
畑に行き、祈りを捧げ、
畑のコーンに話しかける。

ホピの農業を伝承させて行くのです、と。









ジェリーの話は、ホピのコーンについて。







彼が言うには、最初に存在したコーンは、
彼が手に持つ、
ブラッドコーン。

血の色のコーンだったのですって。

それはまさに人間にとって必要な
<血液>の意味。

(それが農業的な意味でか、精神的な意味合い
でかはわかりませんが)

次に来たのがホワイトコーン。

白は純粋さ、汚れのさなを象徴し、
だからホピのセレモニーで、
(あるいはどんな時も)
ホワイトコーンミールが、プラザのシュライン
に、そして踊るカチーナに
ふりかけられます。


日本で言えば、清めの<塩>にあたるの
でしょうか。

彼が語った印象的な言葉。

全てのホピのとうもろこしには
祖父母がいるんだ。
ホピのコーンは、
何の品種改良もされてない。




We are what the corn is.

我々(ホピ)は、コーンが象徴する
ところのものだ。

我々はコーンそのものなのだ。


とにかく、ホピとコーンは切り離せないし、
ホピはとうもろこしの民なのです。










ジェリーの次にはバッキー。

⬆の写真の向って左側の男性。

後でわかりました、彼は、
(日本でも有名なジュエリーアーティト)
アルヴィン(・テイラー)
のブラザー。


彼の話はまさにモンサントのGMOの種
について。

ホピでもGMOのコーンは植えられている。

でも自分が見たらすぐ、わかる。

ホピのコーンは背が低いけど、
GMOコーンは背も高い。

まるでホピの男性の体型、そのもの
のような‥‥。
と言うのが私の印象。

ホピの男性は平均的に背は、
そんなに高くありませんが、
がっしりとしています。

「自分は誰なのか?」

「私はどこへ行こうとしているのか?」
と自問しなさい、と
バッキーは語りました。

若者はこれを真剣に受け止めないといけない。

ホピは困難でしんどい生き方を選んだけれど、
それは<いい>人生なんだ。

人は時に自分を「活動家」と呼ぶけれど、
自分はただ<ホピ>であろうとしている

だけなんだ。

大げさでなく、バッキーの話に
私は聞き惚れていました。









<種>に関するシンポジウムでの
最後のスピーカーはカイルさん。

彼は具体的に、遺伝子組み換えとは
どういうことか、について話されました。

彼の話についてのコメントで、一人の女性が
ナバホがGMOを植えることでの
ホピの畑への影響を懸念するような話をしました。

こういう時代には、
部族において、GMOを排除する決議が
必要だということでの彼の情報では、
ニュメキシコでは19のプエブロが、
GMOを受け入れないという決議を出したとか。


とうもろこしはアメリカで
一番GMO率の高い作物。

そのとうもろこしが聖なる作物であり、
生活の基盤になる食べ物であるホピには、
やはりこれはかなり深刻な問題でしょう。


100年後、いえ、
20年後に、ホピのコーン畑がどんな
様相を呈しているか。

カイルさんが話していた、
<受粉>の問題。

誰かが植えたGMOのコーンが、
隣りの畑のホピの昔ながらのコーンに受粉する。

何十年後かにはどんな
変化が起きるのか。


そう言えば、カイルさんが言っていました。

2、3週間前に、全米で、
モンサントに反対するデモが行われたそうです。

フェニックスではあったそうですが、
フラッグスタッフではなかった‥‥。


GMO、モンサントに関する様々な動きには、
これからも要注意です。


でもなぜ?
遺伝子組み換え作物なの?

0 件のコメント:

コメントを投稿