「もの思う葦」は
去年、太宰記念館で買ったもの。
太宰のエッセイ集。
「トゥルーストーリーズ」は
どこかの古本屋さんで買ったものです。
今、上の2冊の文庫本を読んでいますが、
先に読み始めた太宰があまり進まなくて、
後から読み出したポール・オースター
にはまっています。
「トゥルーストーリーズ」
はポール・オースターのエッセイ集なのですが、
小説と同じくらいおもしろいです。
タイトルがいかにもと思わせる
「真実の物語」
なんて、でき過ぎです。
「小説家」は嘘つきだと
村上春樹も言っていますが、
ポール・オースターの作り上げる嘘は
何と言っても天下一品。
読み始めたらすうっと完全に引き込まれ
てしまう彼の物語は、
「嘘のつき方」があまりにもうまくて、
私なんか騙されっぱなしです。
ある物語の中に出てくる画家と
タイトルの付いた彼の絵が
本当に存在すると思い込んだ私は、
グーグルでその画家の名前を
検索したくらいでした。
だって読んでいてそのくらい
真実味があったのですもの。
☪️ ☪️ ☪️
ポール・オースターにとって、
「事実は小説よりも奇なり」という格言は、
ほとんどいつも正しい真実である、
とまではさすがに言わないにしても、決して
単に「時おり」にとどまらない、
もっと本質的な真実である
ように思える。
☪️ ☪️ ☪️
と訳者の柴田元幸さんが
「訳者あとがき」に書いていらっしゃいますが、
え、まさか。
本当にそんなことが?!
そんな偶然、あるの?!
嘘みたい!
と思うようなお話が次から次と
出てくるのです。
太宰には悪いのですが(笑)、
ついついポール・オースター
の方に手が行っちゃう私です。
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